研究のツール

効果的な図を作るための5つのコツ(メモ)

1)図は読者のために。では、今回の読者層は? 2)限りある図を有効に。それぞれの図が伝えるメッセージは何か? 3)グリッドに沿わせる。流れは左上から右下へ。 4)コントラストを、シンプルに。 5)見やすい文字フォントを。(例:sans-serif、サイ…

液化ガスの危険「一呼吸一コロリ」

2012年7月12日、理科大で出席した「高圧ガス保安講習会」にあった説明でインパクトのあることがあったので、記録しておこうと思います。 「一呼吸 一コロリ」 これは、酸素の少ない(酸素濃度の低い)空気を吸ってしまうと、それが長時間でなくても一呼吸で…

顔文字と英語、日本語

最近、以前に英語でやり取りをしていた人がFacebookで見つけてくれることがありました。そこで、国内向けでない内容は、日本語だけで書かずに英語を併記することにしたのですが、そこで気になったことが1つありました。 顔文字は、日本語を使わない人たちと…

マイクロアレイデータの質の確認方法についての考察

FDRも万能ではないな、と思います。 生物学研究において、マイクロアレイで遺伝子発現の網羅的なデータを得た場合に、課題になると言われていることは主に次の2つです。 ①いかにエラー(とくに偽陽性)を減らすか ②データを得て、次にどうするのか これにつ…

プレゼン用スライド作成のヒント

nosmokingさんのNAVERまとめ『【パワポ】&【keynote】の資料を作る時に、もの凄く勉強になる記事まとめ』(2012年05月01日)を私なりにアレンジして、プレゼン用のスライド作成のヒントをまとめました。 +++ ●ダメなプレゼンの特徴(良いプレゼンを作る5…

博士課程で特別研究員(学振)として活躍するために

先日、日本学術振興会の特別研究員の申請者に向けてお話をさせて頂く機会がありました。特別研究員への申請書を書く人にとって、この分量の研究計画書を書くのはおそらく初めての場合が多いでしょう(私もそうでした)。以下、そんな場合に申請書を書くにあ…

Rでつなぐ次世代オミックス情報統合解析研究会@理研横浜

2012年2月22日、統計ソフトRとオミクスデータ解析に関する研究会へ参加しに、横浜の理研に行ってきました。 「バイオインフォマティクスで R はどのように使われているのか・・・よく知った人に教えてもらえ!」というのが、冒頭のご挨拶での世話人の福島敦…

英文原稿で°Cを入力する方法

私たちは英語論文を書くときに、実験方法を記述するためによく「°C」を使います。当然、全角の特殊文字「℃」ではなく「°」と「C」とを半角で別に入力しなくてはいけないのですが、私には2つの疑問がありました。 しかし、その疑問が1つ解決したのでここに紹…

英語論文を書く際の注意点(初級)

私は仕事で、学生の書いた英語を見ることが多いです。その内容は主に、学生の研究の内容を記したもの、つまり学術論文のようなものです。ここでは、英文を書くにあたり注意してほしいと私が学生に思うことをいくつかまとめてみます。 ●安易に so を使わない …

卒業論文(学位論文)の書き方

正月が明けたら、卒業論文の時期ですね。理科大の修士課程学生は今、来週に迫った修士論文要旨の提出に追われていることでしょう。 悩む後輩の力に少しでもなれればと思い、論文執筆の注意点を私なりにまとめました。後半には、参考になると思われるウェブペ…

記事紹介「データを正確に解釈するための6つのポイント」

「正しい知識が捏造を防ぐ データを正確に解釈するための6つのポイント」の連載記事が、分子生物学会ウェブサイトに公開されています。『蛋白質 核酸 酵素』(共立出版)誌上で2008年から2009年にかけて連載された記事です。 → 正しい知識が捏造を防ぐ デー…

遺伝子検索ツールGGRNAの活用例

先日紹介した遺伝子検索ツールGGRNA、検索がとても速くて助かります。(以前の紹介記事は→こちら) 今日の活用例を紹介いたします。今後、随時追加していければと思っています。 ●プライマーのセットから標的ヌクレオチドのAccessionの確認(論文執筆のとき…

記事紹介-論理的思考のためのチェックリスト

論理的思考力。それは、手元にある情報や条件を把握して、そこから最適な答えを導くために必要なものだと私は考えています。ここでは、その論理的思考のための「チェックリスト」として見つけた興味深いものを、Kiyoさんのホームページから紹介します。とく…

遺伝子検索ツールGGRNA

先日DBCLSを訪れた際に、特任助教の内藤さんからこのウェブツールの紹介をいただきました。 「統合遺伝子検索GGRNA」 (※ 後日から、私の活用例を紹介しています。→こちら) 核酸やアミノ酸配列についての情報を、高い検索速度で得られることを一つの特徴に…

EBI-Roadshow @DBCLS-参加報告

東京のライフサイエンス統合データベースセンター (DBCLS) で行われた、EBI-Roadshowに参加しました。これは、EBI (European Bioinformatics Institute) が管理しているウェブツールの使い方の解説を受けられる勉強会です。内容は、EBIの ・Ensembl ・BioMar…

プライマーの設計:要約(手順の一例)

1) mRNAの配列とエクソン-エクソンジャンクションの位置を確認する。一応、Coding regionの範囲も確認する。 2) プライマーで挟みたいエクソン-エクソンジャンクションをマークする。 3) 得たい増幅産物の長さ(例えば、~150bp)を考慮し、mRNAの配列のうち…

書籍紹介‐理系のための研究生活ガイド

ここでは、以前にもこのブログで紹介した坪田一男氏の著書をもう一つ紹介します。こちらも、私の知人の牛島美笛さんが編集を担当されています。 以前に紹介した“人生設計ガイド”と比べると、一部の章は少し下の年代(学生)が対象になっている本ですが、ポス…

LC-MS/MSを用いたプロテオミクス解析研究

先日、都内で開催された機器メーカーのセミナーに参加し、プロテオミクス研究で価値ある知見を生み出していく研究の講演を聞くことができました。 『臨床医学研究へのプロテオミクス技術の応用』 柳澤 聖先生(名古屋大・医) 私は、この研究がプロテオミク…

マイクロアレイ実験・データ解析の理解のための推薦図書

私はここ3年ほどの間、いくつかのマイクロアレイのデータを扱ってきました。「マイクロアレイ実験について理解するためのオススメの書籍はありませんか?」といったご質問も、最近はいただくようになりました。 そこで、私がオススメするマイクロアレイの解…

定量的PCR実験キーワード

・Real-time PCR Master Mix ・TaqManプローブ ・SYBR Green ・解離曲線 ・鋳型DNAとしての逆転写産物の持ち込み量

記事紹介「科学英語を考える」

今回は、研究内容や成果を英語で表現するときに参考になるウェブページを紹介します。もちろん、それ以外の英語を使う機会にも役立つものです。 『科学英語を考える』 (トム・ガリー著、東京大・理) 私が英語の理解に最も重要であると考えている“情報構造”…

U-runnerの研究リンク

最終更新日:2015年6月5日 ◎東京理科大学 総合研究機構 戦略的環境次世代健康科学研究基盤センター 薬学部 ◎オンライン辞書などのツール ・スペースアルク ・ライフサイエンス辞書 ・遠心力の換算 ◎英文校正 ・ライズ・ジャパンLLC ◎ブログエントリから ・プ…

記事紹介「論文の書き方」

以前から何度か見ていたもので、「論文の書き方」 として参考になるウェブページを紹介します。 ・松尾ぐみの論文の書き方 ・松尾ぐみの論文の書き方:英語論文 著者の分野に特化した話題もありますが、 どの分野の研究者に役立つ部分も多いです。 私がとく…

有効数字‐測定結果の発表で気をつけるべき点

最近、考えることがあったのでまとめておきます。 1. 有効数字とは? (http://topicmaps.u-gakugei.ac.jp/phys/exp/titles/sigfig.aspより抜粋・一部改) 有効数字とは、測定器で測定しうる量の有効な桁数の数字のことです。これを考慮した表記をすることは…

“母校の教授になるために”‐理系のための人生設計ガイド

先日ここで紹介した『理系のための人生設計ガイド』(坪田一男著、講談社ブルーバックス、2008)、読んだことのある方はいらっしゃいますか? 本著の御言葉からもう一つ紹介して、再びこの本をオススメしたいと思います。章の一つが“母校の教授になるために”…

実験に使う麻酔薬吸入で肝障害

実験で吸入麻酔薬「ハロタン」を使っていて、 体の不調を来たす事故が国内で起こったそうです。 ・麻酔薬吸い込み:医師が入院 京大で実験中誤り (2011年1月25日、毎日新聞) ・動物実験中に麻酔漏れ、京大医師が入院 (2011年1月25日、日刊スポーツ) この…

突然「ようこそ」画面にAdministratorが表示されなくなってしまったとき

【Windows XP Professional】昨夜遅く、PCを再起動したところ、突然ユーザーアカウント(のログインアイコン)が消えていて焦りました。 私のとった対応策はこちら。 ・ようこそ画面にAdministratorを表示するには (マイクロソフト サポート オンライン) …

口頭発表のポイント

・発表時間内で説明できるよう 内容を絞る(冗長にさせない)こと。 ・メインの流れに入っていない内容を 長々と説明しないこと。 もし言及するのであれば、 流れの中での位置付けをはっきりと示すこと。 ・紙資料に記載するような実験結果の詳細を すべてス…

プレゼンテーションの準備リスト(今日の反省点)

最近、研究の進め方を少しばかり迷っています。 迷いの余地があることは悪いことではないのですが、 研究発表の際に、それが裏目に出ることがあります。 今日、研究室のセミナーでの研究報告に臨みました。 どこまで伝えたいのかを、自分の中でも 迷いながら…

科学論文の無料公開の現状と課題

先日、科学論文を掲載する学術雑誌に関する 現状と課題に関する記事を紹介しましたが、 (岩波『科学』、“学術研究というビジネスの裏側”) 同様のテーマがNature(2010年4月8日号)に 取り上げられていたので、紹介致します。 Open sesame ~Government inf…