興味のアンテナを大切に―卒業を迎えた人たちへ

 先週はうちの小学生も卒業式。保育園時代からの友人たちも一緒に、楽しい時間を過ごしました。人の成長は連続的なもので、卒業式でいきなり変わるというわけではありません。しかしそう思っていたとしても、節目で区切りの機会を持つことの素晴らしさを感じる良い日でした。
 何よりも卒業生たちの晴れ晴れとした表情に、楽しく、ときに悩みながらも充実した時間を過ごしていたことが感じられたのが一番嬉しいことです。

 僕らは自分にまだできないことがあって悔しく思うことがたくさんあっても、毎日増える「今できること」や「今できないけど頑張っていること」を認め、そのことを自分自身で注目できるようでありたい。
 そして、節目がたとえあってもなくても、まだ見えない未来に気をとらわれることなく、今このときこのときにやって楽しいと思うことに熱中していってもらいたいと思います。自分が楽しいと思うこと、やりたいこと、やれるようになりたいことに向かって自分が動ける力というものが、他人の採点するテストで良い評価をとることなんかよりもずっと大切なことなのですから。例えば勉強を頑張って、もしくは次の受験に向けて頑張って、それでどんなことをできるようになったらもっと嬉しいと思えるでしょう?

 自分が何かを楽しいと感じる興味のアンテナを、これからも大切にしていってほしいと思います。その「何か」は何だっていいんです。

 晴れ姿の素敵な卒業生たちに寄せて。