学会報告

いつでも新しいチャンスを掴むステージへ

2023年秋は10月末から生化学会、バイオイメージング学会、MRS-J、そして分子生物学会と4つの学会大会に参加してきました。生化学会大会(福岡)では久しぶりに会う研究者仲間の友人にも会い、バイオイメージング学会学術集会(北大)では奨励賞をいただき、…

日本生化学会大会 (2022) の合間に名古屋めし

今週は岡山で研究打ち合わせの後、何年ぶりか分からないくらいに久しぶりの生化学会大会で名古屋に行っていました。細胞内でのタンパク質産生のときに、フォールディングに失敗したものを小胞体経由で分解するメカニズムはやはり面白いと勉強になりました。…

Novelty First―研究発表会・交流会で初OIST

研究プロジェクトの研究発表・交流会で、初めて沖縄科学技術大学院大学 "OIST" に行ってきました。前回、一年前に台北であった会の続編です。 エントランスに向かって坂を上ると、曲線でデザインされた廊下、そしてトンネルのような通路を進むのですが、 こ…

人の不安に寄り添う薬学研究から、新生児の沐浴の話@日本薬学会年会(2018)

今年も3月末は薬学会年会での研究発表へ、2018年は金沢でした。シンポジウムでは脂肪性肝疾患や、CMOSセンサーを使ったライブイメージング研究の最新情報など、興味深い情報を得ることができました。 また今回は、私が薬学部にいたときの学生・後輩も修士修…

御礼-日本毒性学会の田邊賞を頂きました

本当は来れないはずだった出張でしたが、名古屋で開催中の日本毒性学会年会(2016)に2日間だけ参加してきました。米国FDAの先生の教育講演「Translational imaging of toxicity」では、毒性試験に使えるイメージング解析について包括的な講演があり、イメージ…

日本の研究環境を「ガチ議論」@BMB2015

今週参加していたBMB2015、優れた研究発表や面白い演題、価値あるディスカッションも多くできて刺激になりました。ペリサイト(周皮細胞)、オートファジー、光イメージング、タンパク質構造・・・自分の研究もこういう風に検証を進めていきたいとか、この観…

【御礼】バイオイメージング学会2015@理科大葛飾キャンパス

以前にここでも紹介していた3日間の学会、盛況のうちに開催することができました。生体システムとその環境応答に関心のある私にとって、それを動物・植物・微生物の観点から広い知見や最新の研究に触れられる貴重な経験になりました。 初日の公開講座は、「…

日本毒性学会2015@金沢

土曜日の夜から学会で金沢に来ています。4年ぶりの金沢です。 到着して明けた日曜の朝、学会の生涯教育講習会で講演してきました。「miRNAの分析技術とバイオマーカーとしての可能性」というタイトルで。microRNAの機能や特徴に、生合成などの基礎知識、計算…

薬学会の環境・衛生部会賞・金原賞を頂きました

まさか頂けるとはと、とても驚きでした。それでも、研究の新しい方向性を作るべくの奮闘を評価して頂けたということと思い、大変嬉しく思っています。 石で造られた、とても重厚な盾を頂きました・・・! 選考に際しては研究内容のうち、私の大切にしている…

薬学会2日目・打ち合わせ(2)@横浜

私にとって薬学会には7回目の参加ですが、やはりこれは、中に多くの専門分野を抱える大きな学会であると実感します。 そのような学会では、集まる参加者の特徴を考えると、主な議論が専門の中に収まるような企画は要らないよな、と思います。専門的な議論は…

日本リスク研究学会年次大会(2012)

2012年11月9~11日、滋賀大学(彦根)での日本リスク研究学会に参加していました。 この学会には初めて参加しましたが、いろいろな分野で活躍される、いろいろな立場の方が集まっていて、有意義な意見交換ができました。私にとってはとくに、「新しいリスク…

日本薬学会環境・衛生部会「フォーラム2012」参加メモ

昨日・今日と、日本薬学会の環境・衛生部会「フォーラム2012」に参加してきました(2012年10月25~26日)。今回、とくに中枢神経系疾患の克服の展望について、インスピレーションの湧く講演を聴くことのできたことが収穫でした。 今回の学会での私のメモは、…

課題研究「情報提供者の懸念に応えるリスク・コミュニケーションの開発とそのプロセス」

本日、難波美帆先生、石村源生先生と共に、標記の課題研究セッションで発表させていただきました。 ----- 学会: 日本科学教育学会 第36回年会 日時: 2012年8月29日(水)9:30~11:30 場所: 東京理科大学神楽坂キャンパス 課題研究「情報提供者の懸念に応…

学会参加記の掲載報告

昨年(2011年)に研究発表をさせていただいた学会の参加記や私の研究の紹介記事2つを、昨年末に学会のホームページや学会誌にて掲載していただきました。 1つ目は、昨年5月末に研究発表をした日本インターフェロン・サイトカイン学会のNewsLetterです。2011…

参加報告-工業ナノ材料の特性評価・リスク評価手法に関する国際シンポジウム

2011年9月29~30日、東京の竹芝で開かれた「工業ナノ材料の特性評価・リスク評価手法に関する国際シンポジウム」(NEDO=独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構主催)に参加してきました。 シンポジウムでは、NEDOの「ナノ粒子の特性評価手法の研…

日本RNAi研究会参加報告

2011年8月26~27日、広島で行われた第3回日本RNAi研究会に参加しました。基礎的な知見から最新のデータまで多くのことを紹介して頂けた他、個人的には「RNAの少量の変化による効果」「RNA発現が群で変動したときの変化」についての考え方が非常に参考になり…

論文・学会発表報告-子宮内膜症モデルに対するマクロライド薬剤の作用

先週、2011年4月18日付で標記の発表論文が国際サイトカイン学会誌Cytokineに受理されました。 Umezawa M, Tanaka N & Sugamata M et al. Clarithromycin and telithromycin increases interleukin-10 expression in the rat endometriosis model. Cytokine. …

改正化審法‐第20回生殖・発生毒性学東京セミナー参加報告

2011年3月5日、標記セミナーに参加してきました。演題は次の3つでした。 1. サリドマイドからダイオキシンまで ~化学物質の生殖・発生毒性を追って~ 安田峯生先生(広島大名誉教授) ・・・生殖・発生毒性学のここ50年の歴史について 2. 化審法ガイドライ…

2011年3月の学会発表予定

来月、国際学会の口頭発表セッションで 座長を務めることになりました。 この案内には嬉しく思いつつも不安を感じたのですが、 教授にも相談して受けることにしました。 来月はこの学会を含めて、マイクロアレイ解析に 関する研究発表を2つ行う予定です。 座…

BMB2010フォーラム-論文以外の活動はどう評価されるべきか

先週神戸で行われたBMB2010の3日目に、 夕方のフォーラムに参加しました。 3F19 私たちの論文以外の活動はどう評価されている? ~既存の評価軸に乗りづらい研究者の活動をどう評価するか~ オーガナイザー: 白井 哲哉氏(京都大学人文科学研究所) 加納 圭…

BMB2010終了-後輩に伝えたかったこと

2010年12月7日~10日に開かれたBMB2010、 今日それが終了しました。 いったい、どれだけの方と出会ったでしょうか。 ウェブ上や、メールでのやり取りしかしたことの なかった方にも多くお会いすることができました。 それが驚きであり、幸せでもあり、 とて…

BMB2010(2-3日目)参加報告

2PN8 「脂質生物学の魅力」 清水 孝雄先生(東京大学) 生体になくてはならない「脂質」の講演。 とくに、脂質の合成酵素の話題が興味深かったです。 たとえば、LPCAT1は肺に発現しており、 それをKOさせた動物では、肺サーファクタント脂質に 変化が起こる…

BMB2010(2日目)発表報告-自分ならではの視点は何か?

第33回日本分子生物学会大会・ 第83回日本生化学会大会合同大会にて 一昨日と昨日、研究発表を行いました。 内容は、昨年の日本生化学会大会での発表で 提示した課題を克服しようとしたものです。 マイクロアレイ実験データの gene set enrichment analysis…

第17回日本免疫毒性学会‐参加報告

2010年9月9~10日、国立環境研究所にて行われた 日本免疫毒性学会学術大会に参加しました。 今回、私は初めて学会の座長を務めました。 2日目の朝にあった学生セッションで、 一つあたり10分の発表を4つ担当しました。 それはセッションとしては短い方で、 …

京大・院生命科学研究科シンポジウム

昨日は、4月初めにも行った生活科学研究所 (大阪・千早赤阪)への出張と、 京都大学大学院生命科学研究科の シンポジウムへの飛び入り参加をしてきました。 千早赤阪への出張は、私に課された義務。 一方、京大のシンポジウムの参加は、 会って話をしたいと…

薬学会発表報告‐これまでに行ってきた子宮内膜症研究と今後の展望

2010年3月28日、日本薬学会第130年会にて研究発表を行ってきました。 ・28CI-am07 『実験的子宮内膜症病変モデルにおける細胞接着分子の発現動態』 (梅澤ら) ・28P-pm333 『実験的子宮内膜症病変モデルにおける細胞外マトリックスの発現動態』 (斎藤、梅…

システム生物学は学問の最先端か、単なる社会ムードか

「(現状のシステム生物学は、)これまで細胞生理学とか、細胞生物学と言われてきた分野に計算機が導入されただけ」 「システム生物学は学問の最先端として捉えるより、複雑系という言葉のような、一種の社会ムードとして理解したほうがよい」 (有田氏・東…

日本薬学会環境・衛生部会、若手研究者賞受賞の御礼

昨日、フォーラム2009 衛生薬学・環境トキシコロジー(日本薬学会 環境・衛生部会)で、若手研究者賞を頂きました。これまで、研究やその他でお世話になった方、サポートやアドバイスを下さったすべての方々に深謝申し上げます。 7年前、大学に入る最も大き…

MeSHを用いた新しいマイクロアレイ解析法@第82回日本生化学会大会

2009年10月24日、表題に示しました学会での発表を終えてきました。たくさんのご意見を頂けて、とても有意義な時間を過ごせましたが、さらに多くのご意見を頂きたいと考え、内容をここに公開します。 MeSHを用いた新しいマイクロアレイ解析法 第82回日本生化…

腎臓の器官形成メカニズム@第82回生化学会大会

生化学会1日目の報告は、私の研究を進める上でも注目する価値があるかもしれない、腎臓の発生(器官形成)についての知見です。 『ネフロン前駆細胞による腎臓形成機構』 Multipoint nephron progenitors in the embryonic kidney 西中村隆一氏(熊本大学発…