関門海峡の水族館とくぐる鉄道のロマン@下関

 関門海峡をバックにイルカのプール。


 2023年末、城や水族館を楽しんだ姫路からハローキティ新幹線(500系)からの県庁所在地に向かうローカル線での山口の次に行ってきた、5歳の人目当ての下関の海響館。地域の名所を背景にした眺望の良いプールは良いですね。

 
 下関といえばのフグ(シマフグ)、タイにスズキ、黄色いヒレが目立つイサキ、でっかいクエに、エイと、キャラ立ちした魚の揃う水槽なども面白く見てきました。


 海響館があるのは、門司港行きのフェリーが発着する唐戸地区。国際ターミナル港や鉄道の関門トンネルのある下関駅から2kmほど離れていますが、かつては下関の中心地として山陽電気軌道の路面電車も走っていた土地です。並ぶ建物も、1900年から建つ築120年超の郵便局や旧英国領事館に、往年の商社のものなど。この場所の重要度と歴史を感じさせる景色が見られます。


 ここから九州の門司港へは、目の前を出るフェリーで所要わずか5分で着くのですが、そこは鉄道で関門トンネルをくぐるぞということで、


 鉄道の要衝、長いホームのある下関駅へ。今は普通列車しか発着しませんが、2009年までは東京からの寝台特急もここを発着していました。関門海峡をくぐる間に電化が直流(本州側)から交流(九州側)に変わるので、以前はここで電気機関車の交代もあったのでしょう。

 そもそも本州の最西端であるここは、かつてアジア大陸に向かうための再重要地点でもあり、1940年頃(戦前)には東京からの新幹線を、早くこの下関まで延ばそうとしていたという話なども竹内正浩著『新幹線全史』(NHK出版、2023)で解説されています。この下関駅の開業は1901年で、関門トンネルの開通は戦時中の1942年のこと。


 九州に向けて、今はその長いホームを持て余してしまう短い普通列車で。関門トンネルをくぐると着くのは門司駅下関駅から門司港に向かうには、門司での乗り換えにそこそこの待ち時間も挟みます。そんな時間に目に留まるのは、くぐったばかりの関門トンネルの説明板。


 唐戸から門司港まで数分で着くフェリーと比べるとかなり遠回りでしたが、それでも寄るべき重要スポットです。(もちろん、フェリーから見る街や関門海峡の景色も素晴らしいはずですが!)


 ここから2駅で着く門司港も素晴らしい場所です。ワクワク。(つづく)

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