【北九州】門司+日田彦山線ちょい走り

 学会で来た小倉でも11月中旬は、桜の紅葉が迎えてくれました。




 紫川さくら通り@小倉。

 北九州の小倉は、言わずと知れた交通の要衝です。山陽新幹線が九州(博多)まで伸びた1975年以来、新幹線もすべての列車が停まり続けている全国有数の場所でもあります。要衝である所以は、小倉が東からの線路を下関・門司港から迎え、それを西(博多・熊本・長崎・鹿児島)と南(大分・宮崎)に分ける場所にあるため。南に向かうのは日向(宮崎)や豊後(大分)を結ぶということで日豊線。良い名前です。

 小倉では鉄道だけでなく、主要道路も交わっています。下関からは大阪から来た国道2号が、小倉の隣の門司まで。門司から来た国道3号は、小倉を通って博多・熊本経由で鹿児島まで伸びます。この3号と並行してやや並行して北側には、三桁国道の国道199号が若戸大橋から洞海湾の北側に渡り、折尾まで伸びています(全線が北九州市内)。


 小倉から国道3号を北東に。門司14km、国道2号につながって下関21km、山口87kmの案内。


 門司港から望む本州。

 小倉から南に日豊線と並行する方向へは、国道10号が東回りで鹿児島まで。そしてもう一つ、国道322号日田彦山線という鉄道路線が(鉄道は小倉のやや南の城野から、日豊線と分かれる形で)内陸に伸びています。これは、かつて石炭を量産した筑豊地方と交通要衝とを結ぶ道。ただし、両者が並行するのは田川市(セメント産業のメッカ)までで、そこから国道322号は久留米へ、日田彦山線は日田市(大分県)に至るのですが。


 そう、製鉄・製鋼、造船、石炭産業が北九州の歴史的象徴。

 小倉の街からは遠目に小さな山がいくつも見えるので、この内陸に伸びる道が気になって、学会を終えた翌朝に少しだけ足を伸ばしてみました。



 派手さはなくとも見るだけでワクワクする、沿線地図。路線名にある「彦山」というのは、添田の南に位置し祭神もある「英彦山」(ひこさん)に由来するそうです。この山は、福岡県と大分県との県境に位置します。
 香春は石灰石の産地で、読みは「かわら」。福岡周辺では「原」を「はる」と読む一方で、「春」を「はら(わら)」と読むとは。その一つ北隣の採銅所駅は、その名の通り以前は銅が採掘されていたという場所です。なんと熱い地名。

 本当はこの辺りまで列車で来て、小倉まで走って帰ろうと思っていたのですが、時間が許さず北九州市街を抜けた志井駅までだけ足を伸ばしました。



 山間の入り口の景色が迎えてくれました。



 JRの志井駅から北に3kmほど進むと、今度は北九州モノレール志井駅がある不思議。この後はモノレール沿いの宅地を貫く幹線道路を、帰る飛行機の時間を気にしながら走って帰りました。



 九州地方。また別の季節に来てみたいものです。