書籍紹介‐理系のための研究生活ガイド

 ここでは、以前にもこのブログで紹介した坪田一男氏の著書をもう一つ紹介します。こちらも、私の知人の牛島美笛さんが編集を担当されています。



 以前に紹介した“人生設計ガイド”と比べると、一部の章は少し下の年代(学生)が対象になっている本ですが、ポスドクの私にも勉強になる部分がとても多くありました。


・(研究を続け、進める上での)チェックポイント
 -「自分の価値観」と「研究チームの価値観」を知った上で、自分が「目指す」ものを意識する。
・発展性のあるテーマを選ぶ
 -発展性があるものとは、それが終わったか、もしくは変更する場合に、次の楽しい一手が打てるようなテーマ。もしくは、それを窓口にして、他の世界とつながるようなテーマ。たとえそれが何かは分からなくても、「発展性」を意識することで発展の糸口を見つけられることもあるだろう。
・留学条件は何度も確かめる

 また、学生を対象にしている章も、私にとっては「学生が研究生活を通してどのようなことを意識できると良いのか」を知ることができて読み甲斐がありました。

・論文は、とりあえずintroductionとdiscussionだけを読む
・Discussionは、意義づけと応用の可能性をあげて書く
・謝辞や研究費補助は丁寧に書く
・口頭発表で気をつけたいのは、①声の大きさ、②話すスピード、③滑舌
・「夢を売る」
 -どうしたら自分の夢を実現できるのか?

 もちろん、ここに紹介した例は本書のほんの一部です。“研究生活”の上手な立て方に迷っている方は、是非ご覧ください。