Joint Symposium @ダマンフール大学、底抜けに人を大切にする人たちと

 私の大学生活・研究生活を少し話すだけで、そこで学びたいと目を輝かせてくる学生たち。知識や技術、異なる文化に対する高い欲求を持ち、その欲求を素直に表現しながら声を掛けてきてくれる人たち。
 それが数人の話でなく、数十人いる中に囲まれる。この雰囲気に、今まで私は他で会ったことがあっただろうか?



 2015年3月10日、エジプトのダマンフール大学でのJoint Symposiumに呼んでいただき、講演・討論会をしてきました。前日を含め、飛び入りで実験指導などもさせてもらいつつ。

 シンポジウムの様子が、現地のオンラインニュースでアラビア語ですが紹介されました。写真だけなら私も理解できます。⇒こちら
(追記: 事前の告知もメディアでなされていたようです。⇒誰か翻訳してください…

 私の登壇した講演とパネルは、この3つ。

●Health Effects of Ultrafine/Nanoparticles on the Next Generation
●Nanotoxicology – Oxidative Stress and Its Potential Target, Brain Perivascular Cells (to establish predictive markers of the effects)
Roundtable discussion – Effective Collaboration for Encouraging Young Scientists

 理科大にいない専門を持つ研究者とも知り合うことができたので、将来への展望を描きながら、新しい研究教育交流を実現したいと思います。と思う理由は、専門についての学びだけではないのですけれどね。

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 私は今、学ぶことに対して純粋で、人を愛することに熱い人たちに囲まれています。そして加えて、こちらの人たちは皆、底抜けに人を大切にする人たちです。
 そんな話を、ダマンフール大学のHatem学長にしたところ、「それがエジプト人の性格だからね」と即答でおっしゃる。日本人で、日本人のことをそう言える人ってどれだけいるでしょうか。

 抱いた愛情をしっかり表現すること。それは、たぶん今までの私が苦手意識を持っていたことです。愛情を受けていないとかそれに飢えているとか言うことはまったく無いのですが、そうでなく、あえて愛情から距離を置くことが自立することだと、正直なところ私は、そう思っているところがありました。

 でも、ある程度以上文化の異なる人たちと仕事や時間を共にするとき、抱いた愛情をしっかり表現できること。そこからいろんな可能性が生まれる。というより、すべてはそこから始まるんだってことを、いま肌身心で感じています。



 そんな人柄が「長く豊かな歴史を持ち、そこではぐくまれてきた文化とそこに暮らす人々」ならではのものだというのが、私の上司である武田教授のお言葉。
 本当に勉強になります。この2日間にエジプトの大学で会った人たちに、私が得た学びに対する感謝の気持ちしかないです。

 I greatly thank Egyptian people for their kind and heartful welcome me, and Dr Yasser and Dr Hazem for nice organization. Congraturations on their success to opening the very active symposium.

 以下には、ダマンフールの街の写真を3枚。







 また後ほど。

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<2015年3月~ エジプト出張>
2015.3.7 アレキサンドリア到着
●Joint Symposium@ダマンフール大学
(2015年3月10日)
2015年3月のエジプト・アレキサンドリア
エジプトのギザ、カイロを回りました
(2015年3月11日)
ハマド国際空港から(カタール・ドーハ)
国際交流、私なりの目的
出会ったすべての学生に伝えたいこと
ハマド国際空港から(カタール・ドーハ)-2
(2016年1月12日)
2016.1.14 私が見た2回目のエジプト
2016.1.15 仕事終えて、モンタザ、シタデル、競技場
私なりの研究国際展開で考えた7つのこと
(2017年2月)