【北欧】コペンハーゲン・街の雰囲気とビールと夜景と

 2016年7月、コペンハーゲンには4泊滞在して1週間前に帰ってきました。コペンハーゲンでは日差しは暑く感じたものの最高気温20℃、朝は10℃ちょっとしかなく冷たい通り雨や雷雨も多かったので、


 (2016年7月7日@成田)

 帰国早々の快晴・30℃はさすがに暑く感じました。

 再びデンマークを訪れる機会があることを願いつつ、今日はコペンハーゲンで美味しかったビールベスト3をご紹介。生ビールはお店によって味が違うようだったので、お店の名前とセットで挙げてみます。

●第3位: Carl's Special @Nytorv



> Carls Special @Carlsberg Group of Denmark
 下面発酵の(bottom-fermented、つまりAleでなくLagar)バイエルンの(Bavarian style)ビールとのこと。「autumn-like taste」(秋のような味わい)とは面白い表現。Carlsbergの黄色と違うこの琥珀色は、英語でamber(アンバー)と言うのか。



> Restaurant & Cafe Nytorv
 「Torv」はデンマーク語で広場の意味。コペンハーゲン大学や聖母教会から、クリスチャンボーの方に歩くと通る広場に面してお店がありました。

●第2位: FUR Classic @Tivolihallen



 これはここコペンハーゲンに到着した日に行ったお店で頂いたものでしたが、



 料理も雰囲気も気に入ったのでその3日後、大事な仕事を終えた後にももう一度行ってきました。



 ややクリーミーなチーズにラディッシュが乗っているだけ(Mild Medium Aged Cheese with Radish)なのですが、それがとても美味しくて、甘いデザートとか食べる気になりませんでした。この日は締めもチーズ。


 Warm Fish Cakes.

> Tivollhallen
 このTivolihallenというレストラン、平日は昼間4時間しか営業していないんですよね。稼ぎ方が上手いんだろうと思いました。
 料理に高い価値を見出してもらい、昼間に来れる人にたくさん来てもらい、その時間の営業で店の運営と従業員の生活費を稼ぎ出してしまう。夕方や朝は、もちろんお店の準備に必要な仕事もあれど、自由な時間も十分に持って、また素晴らしい料理を生み出し続けるための活力と心の余裕を得る。そんなサイクルが強力に効いているのではないでしょうか。

 そもそも共同研究先の先生方の話を聞いていても、余暇をしっかりととる印象のあるデンマークの人たち。一つ前のエントリでも書きましたが、デンマークの街中で交わった人の温かさを感じる場面が多く、なぜあんなに他人のことを気にかけてくれるのだろう、ということを滞在中からしばしば考えていました。適当な言葉が見つからないのですが、その場の人の心の広さや余裕を感じる場面が多かったとも。社会環境がそうさせているのでしょうか。私はその環境のすべては知りませんが、街の人たちの大多数への生活保障の整え方が奏功しているのかもしれません。
 給与が高い国ではないそうです。一方で、北欧らしく税金は低くありません。でも、街の人にとってその税の使われ方の納得度が高いのかもしれません。例えばそれが、次の世代のための教育費に使われているという実感がある、とか。
 そういった実感を多くの人が持ってこその、あの雰囲気なのかなといま考えています。

 もちろん仕事に打ち込む時間も必要。一方で、思考を豊かにする時間も必要。それをどう両立させるかということが、とても上手く回せている人が多い国柄なんじゃないかなぁと。その雰囲気から学べることは多いと感じた数日間でした。

 ※2017年10月リンク追加: 休めない日本、休めるデンマーク。先生の働き方はなぜ違う?(2017.10.10)

 ※2017年1月追記: INSEAD発表の「Global Cities Talent Competitiveness Index (GCTCI)」(人材競争力―人材をひきつける魅力―を持つ都市)でコペンハーゲンがトップになっています(⇒こちら)。評価された項目は、生活の質や、国際的な場およびキャリアへの機会やアクセスとのこと。

●番外編: Cheese Plate @Hereford Beefstouw



 到着初日に、私たちより少し後に到着した先生と注文したCheese Plate。チーズをずっと食べたかった。

●第1位: Jacobsen @Osker Davidsen



 Nørreportの駅と旧市街の円塔(Rundetaarn)などを結ぶFrederiksborggadeの途中、Kultorvetという広場で見つけたお店。



 無ろ過なのでしょうか。透明度の低さに驚きながら楽しみました。JacobsenもCarlsbergが持つブランド。本当に種類が豊富です。



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 さて、夜景を見に行ったのは大事な仕事=学会発表も研究所訪問・セミナーも終えた日の夜。この日は雨が降っていた夕方、明るい時間からホテルで眠りに落ちてしまっていたのですが。日本時間の夜に眠って時差ボケ対策も万全に。
 22時すぎから外に出て、なかなか見られなかった夏のコペンハーゲンの夜(1日4時間ほどしかない)を見に行きました。


 遅い日没の後にようやく街灯も点いて。


 コペンハーゲン中央駅(Københavns Hovedbanegård)を発着し、1日の仕事をもうすぐ終える近郊列車。もっともメトロは24時間運行しているようですが。


 中央駅の目の前にある遊園地・チボリ公園(Tivoli)。デンマークの先生方には「小さなディズニーランドみたいだから必ず行かなきゃダメだよ」と言われたけど、それって私が行かなきゃいけない理由になってないよ。


 チボリ公園から、アンデルセン大通り(H.C. Andersens Blvd)を東に渡ったところにあるコペンハーゲン市庁舎(København Rådhuset)。


 と、そのさらに向こう隣にあった灯りのモニュメント。


 デンマークの国旗が並んで子どもも喜びそうなお店。中ではアイスも売っていたけど、前日に先生が案内してくれたお店のアイスの方が美味しかったと思う。でもみんな夜まで楽しそうだった。


 一つ前のエントリで最後に載せた写真の場所、HolmensbroからBørsenを望む夜景。何てことない街灯や信号の灯りが、足元に近い運河の水に伸びて映っている絵に見入ってしまいました。


 最後に、会いたかったニューハウン(Nyhavn)の夜景。

 本当はここを発つ前に、街中の塔に登って全景を見たかったのですが、最終日は朝から強い雨で塔に登らず、走りにも行けませんでした。あの雨は「また来いよ」というメッセージということにして、また来れる機会も楽しみにしているところです。

 なお、成田空港での円→デンマーククローネへの両替手数料は、駅の改札を出てすぐのTravelexではあまりに高く、チェックインカウンターのあるフロアの三井住友銀行や千葉興銀の方が、1000クローネ(約16000円)あたり400円以上安かったことを付記しておきます(2016年7月2日時点)。

初めての北欧~デンマーク・コペンハーゲン(2016年7月2日)
デンマーク・街の建物と温かい人と(2016年7月2-5日)
コペンハーゲンの先生と、街の散策とセミナーとディスカッションと(2016年7月4-5日)
コペンハーゲン・街の雰囲気とビールと夜景と
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