南仏の街~MarseilleとAix-en-Provence

 共同研究で昨年に続いて訪問の機会をいただき、フランスのマルセイユに来ていました。こちらの大学に来たり、交流の中で近郊の町を回ったりして時間めいっぱいの毎日を過ごしていましたが、昨日の日曜日には少しのんびりした朝を迎えました。

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 いつも朝から賑やかな街が、日曜ばかりは静かでした

 マルセイユは移民が多く、貧富を含めた人の営みのリアルを感じる南仏の大都市です。これと好対照なのが、同じプロヴァンス地方のAix-en-Provence(エクサン=プロヴァンス)ですが、こちらは清潔感のある学園都市で、治安など安全面の不安を感じることのない所です。

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 Aix-en-Provence。先週到着した日に、空港から直行のバスに乗って立ち寄ってきました。

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 豪奢なAix-en-Provenceの市庁舎。と、そのすぐ近くにある郵便局の、外壁にあった日時計の美しさに驚きました。

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 縦に置かれる日時計があるとは、と。

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 "Aix" は「水」を意味し、その地名は水が豊かであることを表しているのだそうです。

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 Aix-en-Provenceには実際に、町じゅうにいろいろな形の噴水が。

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 次は現地で先生方と合流した後に行った、夕方のVarrerie通り。

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 木曜の夕方がいつも特別に賑やかなとのこと。なぜなら、金曜の夕方は下宿して大学に通っている学生が、実家に帰ってしまうから。

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 市庁舎前の広場のレストランでいただいたディナー。ビーフのタルタル (Tartare de Boeuf) は、チーズの下に。日本ではいま食べられないユッケです。美味でした。

 Aix-en-Provence⇔マルセイユの移動は、バスでも鉄道でもできますが、絶対にバスが良いようです。バスの方が運行頻度が高く(10~20分に1本)、料金も安く便利です。しかも深夜まで運行しているので、私たちがバスに乗ったのも23時でした。

 

 マルセイユの方は、(あの人こっちに声をかけてこないでくれ・・・)などと心の中で思うこともしばしばある街です。そういうと聞こえが悪いかもしれませんが(そして、日本の多くの人はこれを「治安が良くない」と言います)、これがおそらく「人の生活のリアル」で、学ぶことも考えさせられることも多い街です。なお、治安も普通に警戒して歩いていれば何の問題もありません。

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 マルセイユ旧市街の中心、Noaillesのマルシェ(市場)。

 そして今年も走って行ってきました、早朝のファロ庭園から、Vieux Portの眺めを見に。

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 湾口の丘の上に立つ、Palais du Pharo(ファロ宮殿)。

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 最後にやっぱり見たくて、最後の朝に行ってきたPalais Longchamp(ロンシャン宮)。

 

 数日間の滞在で、実験から先方の研究室の見学、ディスカッションに観光にと有意義な時間を過ごしました。9月も2日終わってしまうところで、これから帰ります。

●続:アヴィニョンとアルル~ローヌ川沿いに歴史を遺す町
●続々:マルセイユの美味しい食事と青鮮やかな地中海

<前回の滞在-2018年8月>
南仏・マルセイユでの町の散策jogと大学訪問
マルセイユ近郊の町―Carry le Rouet, Sanary sur Mer, Bandol