【東海】家康と味噌と宿場と石の町・岡崎を走ってきた



 久しぶりの新幹線と名鉄で、2年ぶりの東岡崎に行ってきました。「徳川家康生誕の地」です。豊橋から名古屋まで、JRは昔の東海道よりも少し南に逸れた経路を通るので、町の中心に来るには名鉄です。


 東岡崎駅のすぐ近くにある、六所神社。参道の途中に踏み切りがあり、赤い名鉄が見えます。




 岡崎城の前には、家康とその幼少期の姿・竹千代の2つの像があります。天下を平定して平和をもたらした人らしく、鎧兜なしで堂々と鎮座した姿がよく合います。


 街は大きすぎない規模に広い国道1号、その周りに史跡がいくつも並ぶ雰囲気が歴史を感じさせます。岡崎は「五十三次」の東海道の、38番目の宿場町。徳川(松平氏)の本貫地として発達した所ですね。

 産業拠点とも言える愛知。この岡崎で有名なものの一つが、八丁味噌



 町を走っていると、味噌づくりに適していたであろう温暖な気候も感じます。また、目にする車のナンバープレートは岡崎、豊田、三河豊橋、・・・「豊田」の存在は言わずもがなとして、「岡崎」ナンバーが単独であるというのは正直驚きでした(岡崎の人すみません)。

 「家康生誕の地」で盛り上がる岡崎ですが、16世紀末に岡崎城下を整備したのは、家康が駿府から江戸に入ったときに岡崎に入城した田中吉政。すぐ西を流れる矢作川に、東海道の橋が架けられたのも1600年前後とのこと。400年前までは、川といえば舟での渡しが付き物だったのだなぁと思わされました。


 こうして石のモニュメントがあるのは、ここが良質な花崗岩御影石)を産出する「石の町」であるため。石と言えば茨城の筑波山周辺も産出地で、山麓にある真壁が石の町ですよ。

石を見ながら筑波山ハイキング(2017年12月)


 岡崎の町中を流れるのは、矢作川の支流の乙川(菅生川)。北も南も、河岸段丘らしい地形の並ぶ、坂のある町です。北に少し走って行ったところにある伊賀大神宮も、松平氏氏神ですが、六所神社と違い開けた所に鎮座する佇まいが印象に残りました。


 目の前に広がる蓮の池も。

 私が名鉄で一番好きな行き先は犬山ですが、また他も走って回ってみたいと思います。

【東海】愛知の犬山城と名古屋城(2016年9月)

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 なお、今回の岡崎訪問は基生研、生理研、分子研の見学ありの出張でした。見学した研究所は、バイオ研究リソースとしての色とりどりのメダカ、マニアックな顕微鏡が作られた裏話、電子を超高電圧で加速できる透過電顕、クライオ電顕、比較的コンパクトなシンクロトロン光(放射光)研究施設など、いろいろ質問ができて勉強にもなり楽しい時間でした。


 これは基生研に一時期いらしていた大隅良典先生がノーベル賞を受賞されたのを記念して、受賞内容であるオートファジーの様子が表現されたものです。私が前回来た2年ちょっと前には、まだなかったんじゃないかな。

前回岡崎に来たのは2017年2月