【欧州】ドイツ・アーヘン(Aachen)の歩き方

 2018年9月のドイツ滞在中に行けたもう一つの町、アーヘンのことを書いておきたいと思っておきながら、3週間経ってしまいました。ドイツ・デュッセルドルフでの初日の朝に、国内の国鉄を3日間フリーで乗れるGerman Passを手に入れていたので、もう一つどこか行けないかと思い、朝から列車に乗って行ってきたのでした。


 ノイス(Neuss)からドイツ西端のアーヘン(Aachen)までは、快速列車 "RE4" で1時間10分ほど。その町はもうベルギーやオランダと国境を接しています。そもそも、ドイツ西部のデュッセルドルフやケルンからだと、国内首都のベルリンよりも、ブリュッセル(ベルギーの首都)やアムステルダム(オランダの首都)の方が近いのですよね。ドイツは広い。(→参考:Google Mapで


 迎えてくれるアーヘン中央駅(Aachen Hbf)。


 ここから早速『地球の歩き方』(ドイツ、2012-13年版ですが)に書かれたルートから外れ、駅を出て左手(西)へLagerhausstraßeを歩いていくと、


 数分もしないうちに、Marschiertorという門に着きます。そこが旧市街への入り口。


 1300年ごろに建てられた門。第二次大戦のときなどに大きく傷ついた歴史もあるようですが、元の姿を保って回収されたようで、中世の雰囲気があります。気温はデュッセルドルフよりも4~5℃低く、午前中ということもあって9月中旬から17℃と涼しい天候でした。もっとも、パリなんかでも小雨が降れば8月末でも、朝夕はそのくらいの気温になりますけれど。


 Marschiertorからのんびりでも15分も歩けば、フリードリヒ・ヴィルヘルム広場(Friedrich-Willhelm-Platz)。これはその最前列にある、エリゼンブルネン(Elisenbrunne)。今回は前を通り過ぎてしまったのだけど、中にはアーヘン名物の温泉が湧いていて、飲用水もあったらしい。事前にもし調べて知っていれば、中を見てみたかった。


 その向かいにある市立劇場(Stadttheater)。


 広場の奥に進むと、アーヘン名物の大聖堂 "Dom" に着きます。これは裏の市庁舎側から見た姿。外見は黒と茶色でも、カトリックの教会らしく壁にあるのはもちろんステンドガラスで、


 息を飲みながら見た内装は豪華でした。




 こちらはDomの北隣にある、市庁舎(Rathaus)。大聖堂とともに800年ごろに建てられたという、どちらもゴシック様式の建築。


 市庁舎のすぐ東隣は、おしゃれな色合いのレストランが印象的。

 で、この大聖堂と市庁舎の東側を結ぶ細い路地は「クレーマー通り」(Krämerstraße)。ここで、試食もしながら美味しいお菓子を買えるお店を見つけました。


 お店の名前は、Printenbäckerei "Klein"。Kleinはドイツ語で「小さな」の意味。ここのクッキー風のお菓子「Printen」をあとで調べてみたら、アーヘンの名物だったようなのですけれど、


 ここのPrintenは、中のクッキーにシナモンなどなど、多種類のスパイスが入っていました。そのためか試食したときに、時差ボケで疲れていた頭がすっきりしたように感じたのです。


 これを買ってかえったおかげが、この3週間の仕事が捗りました。でも、もちろんこれからが大切。

 最後に、これがアーヘン中央駅にあった鉄道路線図の一つ。


 西にあるMaastricht(マーストリヒト)は、オランダのLimburg(リンブルフ)州の州都。そのさらに西にあるHasseltは、ベルギーのLimburg州の州都です。何で両国に同じ名前の州があるのかと思ったら、元々「Limburg」という一つの地域だったものが、1839年ロンドン条約によるベルギー独立のときに分割されたのだとか。歴史は難しい。
 また、この路線図より遥か広い範囲ですが、アーヘンからは国内のケルン、フランクフルトの他にもブリュッセル(ベルギー)に行くICEの他、本数は少ないながら、パリ(フランス)まで行く高速列車Thalis(タリス)も発着するようです。

 このアーヘンやデュッセルドルフ、ケルンは北緯50度あるので、秋分を過ぎるとどんどん昼が短くなるはずです。一番夜の長い季節には、クリスマスマーケットが町に溢れるのかな、などとと思いながら、先月数日間のドイツの滞在はおしまい。


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