英語ペラペラになって、何をしゃべるの?

英語ペラペラになって何を喋るの?
 そんなコラムを私が新潮社『フォーサイト』誌で読んだのは、6年半前。

 勝負と臨んだプレゼンから3週間、今度は今週、大切なプレゼンが一つありました。完璧に準備しないと前に進めない、というようにはなりたくない。そう思って受けた研究紹介でした。

米国Health Effect Institute (HEI) の視察団が総合研究機構 戦略的環境次世代健康科学研究基盤センターに来訪(2014年7月16日)

 プレゼンはつたない英語になってしまいましたが、伝えたいことは完璧に伝えた、という手応え。実感したのは、「英語ペラペラになって、何をしゃべるのか」「何を語るかの方がずっと重要」というのが間違いじゃなかった、ということです。

 会話力はやっぱり、文法やリズムだけじゃないんだと。いや、それらも重要ですし、私自身そういうのが大好きなのですけど。
 そんなことよりも、自分が伝えたいことを相手の要望と論理にどう乗せるか。それが第一なんですよね。自己満足で終わりたくなければ。その「乗せる」ができなければ、母国語でもプレゼンは失敗に終わるので、当たり前のことではあるのですが。

 その当たり前を、いかにしてこなすか。

 先方の関心にあわせてどこに焦点を絞って、どこを軽めに流して進めるのか。それをいつでも操れるようになりたいものです。

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 なお、今回お迎えしたのは(上のリンク先にもありますが)米国で大気汚染の問題に取り組まれている非営利法人Health Effect Institute(HEI)の先生方と、日本の関連分野の先生方でした。

 絶対に先方の方が知識レベルが上、だけどそれをプレゼンからは省けないという状況で何を語るか。今回ほどプレッシャーに感じたことは、そうなかったように思います。

 「ねらいを研ぎ澄ませて、適確に。」

 3週間前の “勝負のプレゼン” の直後に、審査員の先生から個別にメールで頂いた励ましの言葉を、少しは活かせたと思っています。

 次につながるといいな。