必死に目指したものが手に入らないときに…

 ソチでのオリンピックが開催中ですね。

 選手の皆さんの、やり切ったときのホッとした表情、勝ち切ったときの達成感溢れる表情、悔しさに涙する表情、それぞれが私たち見る者に様々な感情を与えてくれます。

 トップアスリートの “常人離れ” したパフォーマンスを見て、その成功を喜ぶ人、その失敗に悔しがる人、感情移入して中継を見ながら涙してしまう人。いろいろな人がいるでしょう。
 映る先には、目指していたものを手にする喜びがあります。そしてもう一つ、私たちが忘れてはいけないことがあると気づかせてくれます。

 それは、どんなに必死に目指しても、それがそのとき手に入らないこともある、ということ。できる限りの準備をしても、うまくいかないこともある、ということ。

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 きっと、悔しさと正面で向き合った人にしか、乗り越えられない悔しさがあるのでしょう。
 だから、悔しさを隠す必要なんてないんです。失敗も隠す必要もないんです。やりどころのない悔しさを胸にしたときに、私たちはどうするべきなのか。どうすることができるのか。

 真剣にトップを目指し、目の前の勝負と向き合う選手のパフォーマンスは、そんなことも教えてくれています。

 その場に立つまでに、どれだけ自身の力と向き合ったことか。どれだけ自身の限界と闘ったことか。
 挑戦する限り、勝負の機会は必ずまた手にできます。それを信じている人の表情にこそ、私は勇気をもらっているのだと思います。

 自身の力で勝負する人を尊敬します。と、改めて。