『時代を変えた科学者の名言』

 先週、理科大藤嶋昭学長から、一冊の御著書を頂きました。ご多忙の今でもたくさんの本を読まれるという藤嶋先生には、節目のたびに「本を読むべし!」の言葉とともに本を頂きます。

 今回頂いた御著書は、『時代を変えた科学者の名言』(藤嶋昭 編著、東京書籍、2011)

◎物華天宝。科学技術の成果は、天に隠されていた宝を探しだし、有効に使うことだ。
◎大きな発見や発明は、今までの常識では考えられなかった条件で起こる。

 これらは、藤嶋先生ご自身の言葉。先日紹介した武田先生からのメッセージにも、こんな言葉があったことを思い出します。

◎予想した通りの結果がでることは嬉しいことですが、大きな発見は少ないようです。私達が予想できることは多くの場合、従来の知識や経験の延長線上にあるからでしょう。

 強く印象に残ります。

+++

 今は卒業のシーズンという季節柄もあり、「科学を通して人に何を伝えられるか」についての先人のメッセージが心に響きます。藤嶋先生から頂いたご著者にあった、“科学者の名言” を少し並べてみます。

◎少年を暴力によって教え込もうとするな。彼の興味を利用して指導せよ。(プラトン

 "Direct them to it by what amuses their minds."

◎人にものを教えることはできない。できることは、相手の中にすでにある力を見出すこと、その手助けである。(ガリレオ・ガリレイ

 You cannot teach a man anything; you can only help him to find it within himself.

◎そこに明確な行動が伴っていなければ、思いを十分に伝えることは難しい。(フローレンス・ナイチンゲール

◎自ら考え行動できる人間をつくること、それが教育の目的といえよう。(アルベルト・アインシュタイン

  The aim must be the training of independently acting and thinking individuals.



 この本、表紙も面白いです!(2歳児は、「おじさん、いっぱーい」と指差して言っています。)


 (カバーを外すと“答え”が…)

 表紙を開けたところに、藤嶋先生が「感動しよう」と書いてくださっていました。3年前、博士課程修了後の祝賀会で頂いた、この本のタイトルも思い出しました。



 こんな御言葉も。

◎仕事を追え。仕事に追われるな。(ベンジャミン・フランクリン

◎一つのドアが閉まると、別のドアが開く。しかし私達は閉まったドアをずっと後悔して見つめているので、新しいドアがすでに開いていることに気づかない。(グラハム・ベル

 When one door closes, another door opens; but we often look so long and so regretfully upon the closed door that we do not see the one which has opened for us.

◎われわれは何かを得ることによって生活しているが、人生は与えることによって豊かになる。(アルベルト・シュバイツァー

 あとがきには、「本書発行の目的は、(中略)東京理科大学の学生諸君に科学技術の歴史を知ってもらうこと」という藤嶋先生の言葉も記されています。是非ご覧いただければと思います。