すべてはつながっている2

 初めてその後輩(当時大学2年生)と会ったのは、私がポスドク1年目のとき。当時の大学4年生(こちらも後輩)の紹介で、彼が研究室に見学に来たときのことでした。
 その2人は、「伝えること」への課題意識を、とくに強く共有する仲間になりました。「有用な知見」なり「伝えたいこと」なりを、どう発信していくか、そこにどのような工夫をしたらいいのか。そんなことを話し合うことが、これからも何度あるでしょうか。

 当時の4年生が修士の2年間で取り組んだ研究が、つい4日前に学術誌に受理され、公開されました(→こちら)。同じ日は、当時の2年生が初めての論文投稿のボタンをクリックした日でもありました。(こちらはまだ投稿しただけです。)

 私たち各々は大学に拠点を置きつつ、学外での活動への機会にも挑戦的でした。ま、それはみんな同じか。

 その後輩たちと話をするときは、何の話よりも互いの仕事の話をするときが一番盛り上がります。話すたびに、話題は次々と発展していくように感じられます。
 そんなことを感じながら昨日、一人の先生に会いに都心に向かいました。

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 その先生に初めてお会いしたのは、ある学会でのポスター発表会場で、先生の研究を教えていただいた日のことでした。

 2回目にお会いしたのは、「すべてはつながっていた」結果チャンスをいただき、今年2月に講演をしたときに、先生にお声掛けいただいたときのことでした。

 そのあと何度か、メールや電話でやり取りをさせていただきながら、新しい研究プロジェクトの立ち上げへに協力する機会をいただきました。

 3回目にお会いしたのは2ヶ月前、その研究のお打ち合わせで先生の大学に伺ったときのことでした。共同で取り組みたい研究手法のインスピレーションをくれたのは、当時4年生の後輩との研究(先述)で使った技術でした。

 4回目にお会いしたのは昨日、その先生に当時2年生の後輩を紹介することが一番の目的でした。大変温かく迎えていただいて、感謝の気持ちは尽きません。新しく、面白い研究プロジェクトが生まれるよう願うところです。

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 思えば昨年の10月ごろから、いくつの推薦書を私は書いてきたでしょうか。あんたが推薦書なんて身分不相応ではないか、というご指摘は、同意して受け付けます。
 が、その機会は「私自身がどんな人たちと仕事をしたいのか」を見つめ直す、貴重な時間でもありました。

 「この人を心から推薦したい。」

 そう思える人に巡り会えることは、とても幸せなことだと改めて思います。そしてきっと、今の上司もそう思ってくれているとも。推薦してくれる人の気持ちに、真摯に向き合わなくてはいけないし、向き合っていきたいとも思います。(と、後輩が言っていました。)

 それを見て、次の人の推薦ができ、それを受け入れてもらえる人を自分も育てていきたいと思ったところです。

 そうしていけば、次に何かがつながっていくこともあるのかもしれません。

 いや、つなげていきます。