ドバイ経由スイス行き2005年夏~初めての海外旅行

 私が初めて国外の地を踏んだのは、6年前の夏。それまでは日本国内を走っていれば満足していた私が大学4年のときに、配属された研究室の先輩にマレーシア旅行の写真を見せてもらい、私のまったく見たことのない“違う世界”があることに驚き、私も国外を実際に見なくてはを思って計画した旅行でした。

 当時の日記に、私は次の言葉を書いています。このときの気持ちは、今もかなり鮮明に覚えています。

 (2005年8月28日)
 「今夜、スイスに向けて出発します。初の海外。なのにガイドのいない一人旅。計画自体、行きたいと思ってから勢いで決めてしまったので、今さらになって大きな不安も感じてしまいます。しかし、我が身は好奇心に任せるものとします。」

 行き先は、エミレーツ航空で羽田⇔関空⇔ドバイ(UAE)⇔チューリヒを経由してのスイス。思い立ったのが少し遅かったことで、片道24時間かかる“南回り”でないと安い航空券が取れませんでした。しかし、この経路でしかできない体験も多くすることができました。どうしても書いておきたい体験です。



 真夜中の関空を発ち、緯度を下げるドバイ行き飛行機に搭乗。



 そして、まだ真夜中のドバイに到着。日本発の飛行機を降りて、初めて「日本語のまったくない世界」に放り出され、一人になったときの鳥肌の立つ感覚は、前にも後にもこの一度限りのことです。想像も含めて挙げれば、この世に産まれたとき以来だったのではないかと思っています。初の海外旅行を一人で行っていなかったら、味わうことのできないものでした。

 空路では途中、さそり座が“地平線に向かってほぼ直角に沈んでいく”姿に驚き、熱いドバイで乗り継ぎ、道のすぐ横まで砂の溢れる砂漠の地域の姿に驚き、クウェートイラクの国境内に入らないようスレスレに飛ぶ飛行経路に驚き、黒海(下の写真)を抜けるといよいよ中欧



 この後飛行機は、オーストリア辺りのアルプスの氷河の上を飛び、2005年8月29日の昼すぎにチューリヒに到着しました。

 ホテルのチェックインでは自分の住所を英語で書けず、「日本語で良いですか?」と訊いたもののもちろんダメと言われ、ローマ字で "Ibaraki-ken..." とローマ字表記でアルファベットを並べて始まったアホな私のスイス旅行の始まり。いろいろな人と話をして様々な感情や歓迎をいただいた旅行の記録を、次に少し書いてみようと思います。


※ 2011年7月にエミレーツ航空でスイスに行った方のブログを見つけました。
 「初めてのスイス一人旅行0日目 初めてのエミレーツ航空搭乗記
 6年前、エミレーツ航空に乗れたのは日本では関空だけだったのですが、今は成田にも就航しているようですね。この記事では、ドバイ空港の写真もたくさん紹介されています。懐かしい・・・。