オリオン座の1等星消滅は見られるのか

 とても興味深い記事ではないでしょうか。オリオン座の左肩の星が、消えてしまうかもしれないのです。

 (後日追記)上のasahi.comの記事はウェブ上から削除されてしまっているようです。まったく、新聞社はウェブの使い方を分かってない!
 代わりに、ベテルギウスの大きさについての論文を1つご紹介。
 Townes et al. (2009) A systemic change with time in the size of Betelgeuse. The Astrophysical Journal 697(2): L127-L128

www.cnn.co.jp ベテルギウスは、オリオン座の赤い1等星です。夜空に見える星に、色があるのはご存知でしょうか? 温度が高い星は青白く、温度が低い星は赤く見えます。つまり、ベテルギウスは温度が低いのです。なお、太陽は中間(約8000℃)で黄色をしています。

 赤い星というと、夏は、さそり座のアンタレス。冬は、オリオン座のベテルギウスが有名です。これらは星として“老齢”で、温度が低いのです。星の表面も不安定で、膨張と収縮を繰り返しながら明るさを変える「変光星」でもあります。

 2010年冬、オリオン座は夜の早い時間に高く見えます。その左上の肩にある星が、ベテルギウスです。今、ふたご座とかに座の間にある火星と赤さを競うように輝くのを見ることができます。そのベテルギウス、今年は、いつもより赤いな~などと思いながら見ていました。
 
それは気のせいだとは思っていたのですが。この記事を見て、とても驚きました。

 ベテルギウスが爆発するときには、地球からも満月ほどの明るさで見ることができ、昼でも見えるようになるそうです。せっかくなので、起こるなら見やすい冬に、そうなくても秋から春の間に起こってくれたらいいなと思います。夏は、地球から見てオリオン座の位置が
太陽の向こうになってしまって見えないんですよね。

 ちなみに、ベテルギウスは太陽系からの距離が光の速さでも600年間もかかるほど離れています。そのため、いま見ているこの星の光は、600年前にこの星から放たれたもの・・・。爆発したのを、私たちが見ることができるのは、爆発してから600年後ということになるのです。もしかしたら、もうこの星はないなんてこともあるのですかねぇ。

 と、このように「恒星」は不変ではありません。また、恒星は惑星と違って、「“空の中での位置”が変わらない星である」というように学校の「理科」で習ったかと思いますが、それも真ではありません。
 星は、それについて知れば知るほどその奥深さにも気づかされるように思います。