関東鉄道常総線は「惜別」車両の中も面白い

 取手と下館を結ぶ関東鉄道常総線は、都心からおそらく一番近くでディーゼル列車が見られる路線です。6月のある土曜日、その線路沿いの公園で遊んでいたら突然現れた「急行 とねがわ号」ヘッドマーク付きの列車。


 普段、近隣の花火大会でもなければ1, 2両編成の列車しかないので、この3両の「臨時」列車は学校の貸切なのかなどと思っていたら、夏にときどき運行されるビール列車だったようです。


 守谷で終点となったらしく、水海道の車両基地まで回送されていった折り返し列車。

 電化路線よりも車両更新頻度の低いディーゼル路線では、国鉄時代の雰囲気の残る車両が多く走ります。しかし、この夏そのうちの一つが定期運行から外れるということで、追いかける小学生と一緒にそれを撮ったり乗ったりしてきました。


 「惜別」、反対側には「ありがとう」のヘッドマークも掲げて守谷に入線するその列車。

 乗ってみると、ドアのすぐ内側には緩やかな傾斜がある造り。モノを落としたら外に転がってしまうのではと心配にもなりました。昔の車両は床下の装置が大きいために、床が高いということでしょうか。昔の車両は出入口に傾斜どころか、段差もあるイメージが確かにありますが。

 そんな車両を追いかける人が、他にもたくさん。乗車していると、畑のあぜ道や跨線橋など、沿線の至る所でカメラを向ける人がいるのも面白い光景でした。せっかくなのでとこちらも撮影。


 車内の、「日本国有鉄道」(〜1987年3月)を表す「JNR」のロゴの入った扇風機。

 水海道の車両基地まで行くと、こちらも1987年4月1日に廃止になった筑波鉄道を走っていたという車両も見えます。かなり可哀相な姿はありますが。


 一方のこちらは、1993年以降に走っているという青と赤ラインの入った比較的新しい車両。他に、筑波山を模したイラストのある明るい色合いの車両(2016年〜)も見られます。


 他にも、国鉄時代の復刻塗装車両(2021年~)も。


 そんなこんなと新旧の車両を見比べていたところ、引退間近の「旧」の方のラストランを延長するとのお知らせが。ヘッドマーク掲示は今日(7月2日)のの午後まで。しかし、外から見ているだけではちょっと古い車内の造りを実感できませんので、ぜひ切符を買ってプチ旅へGo!