秋雨の中の別所温泉

 彼岸で長野を訪れた日曜の夕方、上田電鉄「別所線」で終点・別所温泉に行ってみました。住宅地を出ると農地。沿線はコスモスの花も咲き乱れていて、美しいところでした。





 別所線は2両の列車が1日に約35往復、11.6kmの道程を30分ほどで行き来する鉄道です。経営は楽でないそうですが、すれ違う列車の乗客も多く、観光客の輸送だけでなくて市民の生活の足にもなっているように見えました。


 シンボルの「丸窓」は今の列車にも。

 鉄道はエネルギーの効率が良いという話もありますが、乗用車と違うもう一つの利点があります。それは、車が混雑するところでは圧倒的に鉄道が有利だということ。何も大都市に限りません。川があって橋が多いところに車が集まる地域然り、歴史的に道が太くなかったり入り組んでいたりして、慢性的に車の渋滞が発生するところ然り。

 上田はこの両方の条件を満たしているので、昔は上田城公園のすぐ下を通っていたという鉄道が今もあったら便利だっただろうなぁと思います。かつては、別所線と同じ上田電鉄の「真田傍陽線」が上田城公園の下を走っていたのですが、1972年に廃止になったとのこと。
 日頃、上田城や駅あたりの道の混雑の中もバスが頑張っている姿しか知らない私は、風情ある廃線跡の姿を見て、歴史は思い通りにならないものだなぁと思うばかりです。



 2016年の9月中旬、長野では千曲川の水量が珍しく増えていました。今まで私が見た中では、一番多かったのではないかと思います。



 上田電鉄「別所線」から見た千曲川。翌朝は、さらにもう少し水かさが増していたように見えました。守谷に戻って3日経って、台風も1つやり過ごしたけど今日も雨か。