聞き手の心をつかむ技術(超初級編)

 先日のエントリで、私は「何を語るかの方がずっと重要」「会話力はやっぱり、文法やリズムだけじゃない」と書きました。

 「文法やリズムだけじゃない」のはたしかでしょう。しかし、いくら何でも「何を語るか」だけではないでしょ、と思うことがあり、ここにそれを書き加えることにしました。

 それは、「聞き手の心をつかむ技術」です。
 それがどんな技術なのか、ふと考えてみました。

 例えば、相手の説明や主張の穴を指摘し、注意や修正を促したいときがあるとしましょう。
 きっと、その穴の大きさをあげつらい、自身の考えの優位性を伝えさえすれば、それを相手はすんなりと受け入れてくれることでしょう。相手の主張やアイディアを認める気持ちなんて、そんなこと伝える時間ないですしね。

・・・なんて思います!??

 例えば、相手の論理の不十分な点を指摘し、注意を促したいことがあるとしましょう。
 きっと、その論理の不十分さだけをあげつらい、それより優れた自身の論理の価値を伝えさえすれば、それを相手はすんなりと受け入れることでしょう。相手の論理の良い点についてなんてコメントしていたら、自身の論理の価値が薄まってしまいますからね。

・・・なんて思います!??

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 相手から満足のいく応答が聞かれないとき。もしかしたら、相手が返す答えを持ち合わせていないのではなく、自分の問い方を相手の心が拒んでいるだけかもしれません。

 そんなことでお互いの不満がたまり、ますます会話や議論にならなくなっていったりしたら、あぁぁです。

・・・え、じゃぁどうしたら、“是非こいつに教えたい” と思われるようになるかって? じゃあ、どういう人になら「是非○○を教えたい」と思います?
(この問い、先月=こちら=に続いて再び。)

議論は目的ではなく手段(2013年6月10日)

 どうしたら、自分の聞きたいことを引き出せるか。どうしたら、言葉のやり取りから最大の効果(実)を得ることができるか。そんなことをときどき考えながら、しかしいつもシンプルに実践したい。仲間がみなそれを実践できるようになったらいいなぁと、そう思う毎日です。

 また明日。