自分の仕事を楽しんでいる人の話は、聞いていて面白いものです。しかし、その楽しさを他人にも押し付けてしまう人は、タチが悪いよなと思うこともしばしばです。
あることを自分が楽しめているかということと、その楽しさを人と共有できるかどうかというのは、全然違う次元の話なんだってことです。
そんなのは当たり前と笑う人は、少なくないことでしょう。しかし、これを勘違いして大失敗した人や、他人を不幸にしてしまった人を、私は何人も見てきました。
ある者は、他人の不幸など省みなかったり。ある者は、自分と他人との “当たり前” が違うことに気づけていなかったり。
・・・自戒も込めつつ。また、いっちばんそれを伝えたい人は、ここを目にすることも無いんだろうな。と思いつつ。
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人の “当たり前” は、所詮はその人が見た範囲のものからしか作られません。
なので、どんなに仕事が忙しくて、朝晩の家と昼間の職場と、それらを行き来する時間に忙殺されたとしても。そんなときこそ、昼間の店で買い物をする人、昼間の電車に乗る子ども連れ、保育園で会うパパママ、送り迎えの途中で会う街のおじちゃんおばちゃん達の声。
そんな声こそを、大切にしなくちゃって思います。
そして、自分のクライアントは誰かということを、勘違いしてはいけないとも。
自分の知る範囲の狭さには、常に謙虚でありたいと思います。
それは、自分の周りにいる人たちが、自分が思っている以上に多様であると思うから。そしてその多様さにこそ、もっと大きな可能性があると思うから。
十人十色のことわざのごとく。
So many people, so many minds.