限られた経験から学ぶスキル

 「抽象化スキルは、経験の再利用性を高める」という言葉が、次のBLOGOSの記事で紹介されています。

 『抽象化スキルが、生死を分ける時代に』(酒井穣、2012年09月17日)

 本当にその通り、と思います。
 限られた(できるだけ多くの)経験から演繹的に、物事の起こり方を“抽象的な”“法則”として理解すること。そこから自らの行動を帰納的に選び・決めること。
 そうすることは、自らの目的を果たすための行動の効率は大きく上げるものであるからです。

 もちろん、自らが得た“抽象的な法則”が、行動決定の弊害になることもあるのですが。(思い込みの弊害、ですね。)

 しかし、それでも。だからこそ、でしょうか。
 自らの限られた経験から、物事の起こり方を自分なりに最大限に理解する力は大きいな、と思います。(これが、冒頭のリンク先の記事の主旨でもありますよね。)
 それは、その力を持つ人とそうでない人、もしくはその力をうまく使えると人とそうでない人とでは、学びのスピードがまったく違うからです。そして、それは自ずと、仕事をこなすスピードを決めるかなりの大きな要因にもなります。

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 冒頭の記事では、「比喩」の過程には抽象化スキルが働いているとし、次のように表現しています。

 「こうした比喩(たとえ)というのは、ある事柄Aの中に含まれる本質的な要素が、高度に抽象化され、思いもよらなかった全く別のなにかBの中にも含まれていることに気づかされるからこそ面白い」

 その通り、と唸ってしまいます。本当に。
 私はちょうど、最近そういう人たちと会話をすることが減っていて、その機会に飢えているところです。私が「そういう人」たちとの会話に、ついていけないことも、もちろんありますけどね。
 うぅ。