書籍から-子どもの病気と健康管理

 うちの長男出産にお祝いをくださった方々、ありがとうございました。0歳児は初め、(当然ですが)おもちゃに興味を示しませんでしたが、産まれて4ヶ月が経った今はとても喜んで遊ぶようになりました。子ども服も有難く使っています。

 さて、お祝いの中に、私が研究でお世話になっている先生がくださった一冊の本があります。

 『お子さまの成長にやくだつために -子どもの病気と健康管理-』(長岡成郎著、中央印刷、2005)

 子どもの体の異常や病気、対処法についてとてもよく書かれていて、とても勉強になる本です。(育児については、今では「あれっ?」と思う記述もなくはありませんが。) 0歳児の横にいながら、ふと気がついて浮かんだ不安や疑問に答えてくれる部分も多いです。
 そのほんの一部を例として、私の感想も入れて紹介したいと思います。

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 ・さかさまつげ(p.6)
 うちの0歳児がよくなっているので心配していたのですが、この本に「成長と共に数ヶ月で治ります」と書いてあり、安心しました。

 ・股関節脱臼の予防(pp.12-13)
 赤ちゃんの股は、カエルのような開いた姿勢でいるのが自然な形です。このまま自由に足を動かせるようにしておき、このままハイハイをしたり、足をバタバタさせたりするのが良いのです。こうした刺激が股関節の発達を促します。また、予防のためにおむつを替えるときも、足を引っ張ってはいけません。(お尻を上げてあげること。)

 ・脂漏性湿疹(p.18)
 皮脂腺の分泌が活発になる生後2~3週頃から3ヶ月ごろまで起こります。
 かゆみが出るようで、うちの0歳児はこれが出ると頭をかいてしまうので、よく洗って脂のかたまりを落としてあげるようにしました。石けんではなくシャンプー(ベビー用)を使うのが良いようです。

 ・嘔吐(p.33)
 赤ちゃんの胃は噴門(胃の入り口)のしまりが緩いために、胃からミルクがあふれ出て吐いてしまうことがあります。そのため、軽くミルクを吐いてしまうことは問題ではないのですが、できるだけ赤ちゃんが気持ち悪い状態にならないよう、ミルクの飲ませ方やゲップのさせ方に気をつけてあげたいものです。
 なお、病気があって嘔吐する場合もあるので、吐き方が異常でないかどうかには注意してあげなくてはいけません。

 乳幼児突然死症候群(SIDS) (pp.41-50)
 私は以前からこの名前を知っているので、怖いなぁと思っているのですが、なんと今ではSIDSが「乳児死亡の原因の上位(日本でも欧米でも1~3位)を占める」のだそうです。これには、現代では「以前死因として多かった感染症(肺炎、脱水、下痢)による死亡が激減したため」という背景もあるのですが。
 SIDSを防ぐ方法としては、以下のようなことが挙げられていました。
 ・うつぶせ寝をやめ(て顔をよく観察してあげ)る
 ・妊娠中や赤ちゃんの周りでタバコを吸わない
 ・赤ちゃんをなるべく一人にしない


 治療の方法としては、以下のような記述があります。
 「赤ちゃんの顔色が悪く呼吸が止まっているのに気付いたら、すぐ赤ちゃんの背中をたたいて刺激を与えます。それでも呼吸が戻らない場合は救急車を呼ぶか、大声で人に助けを求めると同時に、赤ちゃんの口の中を指でひとかきしてミルクなどがないか確認し、赤ちゃんの口と鼻(もしくは鼻だけ)を自分の口で覆い人工呼吸を行います。」

 本書では、SIDSについての説明に10ページと序盤で最も多くのスペースが割かれています。すべてを理解できないとしても、読んでおけば大事のときに何かしらの行動は取れるのではないかと思いました。

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 ここに紹介したのは、私が勉強になった部分のほんの一部です。子どもの病気や体の異常を理解したい多くの人に読んでみてもらいたいと思います。

乳幼児の発熱と突発性発疹(2013年3月13日)
授乳中に安全に使用できると思われる薬/適さないと判断される薬(妊娠と薬情報センター@国立成育医療研究センター