大学院を修了することの価値

大学院では、後輩の修士論文の提出期限まで、
残り1週間余りとなりました。
私も2年前に経験したものです。

その追い込みの時期に入っている後輩の一人が、
夜に、帰ろうとしていた私を呼び止めました。

「ちょっと、これ見てくださいよ~。」

ある論文の内容が、明らかに疑わしいという。
一部は私も完全に同意するものであった上に、
彼の説明は、客観的な根拠に基づいた判断と
言えるものでした。
その判断がとくに、彼の大学4年生以来の
3年間で、彼自身が真摯に研究に取り組んできた
経験によるものであることを強く感じることができ、
とても嬉しく思いました。


ある程度以上に大きな「課題」に取り組み、
「その経験に基づいて」「自分の意見を」
「自信を持って」人に伝えることができること。

そんな経験をできる可能性のあることが、
修士課程を修了することの意義だということを、
改めて感じることができました。

修論発表会(審査会)まで、あと3週間余り。
彼らがゴールに向かって頑張るところを、
もう少し、見ていようと思います。


この後、その後輩と飲みに行きました。
今週末にはマラソンがありますが、
今日のその後輩とのお話は、
それだけ価値のあるものでした。

ある程度以上の時間を経て得られる成功体験は、
そう何度もできるものではありません。

その貴重な成功体験を大切にしつつ、
しかし決して驕ることなく、謙虚な気持ちを持って、
次の価値ある体験を、掴み取ってほしいと思います。