人気記事ランキング(2009年7月)から

kameichiさんのブログで紹介されていた
「人気記事ランキング」というブログパーツを、
10日前から付けていました。

「今月分」が今日終わるわけですが、
その10日間のアクセス数が一番多かったのは、

プライマーの設計

3つの記事が、それぞれ1位、5位、9位に
入っていました。そして続いて、

7月18~19日 富士登山

こちらも、3つの記事が2位、3位、6位に
入っていました。
他に、トップテンに入っていた記事は、
以下の通りでした。

4位「7月25~26日 京都旅行の記録
7位「正しい目薬の差し方と注意点
8位「酸化チタンを注射・子マウス脳に異常
10位「市販の解熱鎮痛薬



プライマーの設計の記事が、検索エンジン
よく引っ掛かり、多くの方に見て頂いている
ということを耳にはしていましたが、
本当にアクセス数も多く、驚きました。
誤ったことは書かないように、今後とも
気を付けたいと改めて思うところであります。

酸化チタンの、私たちの研究室の研究発表の
内容も、よく検索エンジンで引っ掛かり、
多くの方に読んで頂いているようです。
この記事については、書いた後に、
いろいろと考えることもありました。

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 この記事では、コメントの欄で質問を頂いたりもしましたが、活発なディスカッションに導けなかったことに私の力不足を痛感しました。

 分野は違いますが、ブログスペースで「サイエンスの活発な議論をし、かつ自分の知識を互いが磨き上げている」例が最近紹介されていて、興味深く読んでいました。

 (「水素化ナトリウムの酸化反応をブロガー・読者がこぞって追試!?」(化学者のつぶやきさんブログ)より抜粋)

 『ペーパー(論文)公開後の追試結果、実験のコツ、風評、経験談、裏話などは、ちょっと知っているだけで、条件検討にかかる時間を減らしてくれたり、かなり役に立つものです。そういったことは、論文を読むだけでは分からない、互いのディスカッションから得られる貴重な情報といえるでしょう。』

 議論のされ方は、分野によって違う点もあると思いますが、ブログスペースがオープン・ディスカッションの場になり得るというのは、このスペースの利用価値の大きな可能性の一つであると思います。そのディスカッションに耐えられるよう、自分の能力を磨きつつ、研究成果も出していきたいと改めて思うところです。


 ところで、ちょうど先ほど、以前発表したものの続報(遺伝子発現解析の結果)として発表した私たちの論文が、PubMedにアップされました。

 Shimizu M, Tainaka H, Oba T, Mizuo K, Umezawa M, Takeda K:
 Maternal exposure to nanoparticulate titanium dioxide during the prenatal period alters gene expression related to brain development in the mouse.
 Part Fibre Toxicol 6(1):20 (2009)

 この論文は、この学術誌の出版社であるBioMed Centralが、Press releaseとしての発表もして下さいました。そのため、様々なサイトのNewsのようなページでの紹介を頂いています。後輩が昨年、非常に苦労をしてまとめてくれた結果だったので、このような形にすることができたことを、とても嬉しく思っています。
 ただ、思いもよらず大きく取り上げられていることに、若干の戸惑いを感じているというのも正直な気持ちです。しかし、インパクトのある研究成果を発表できることは幸せなことです。結果を発表する時点で、注目され、意見の一部として批判に曝されることも覚悟しなくてはいけないこと。また、それに耐えられる形で研究発表はしなくてはいけないということを、再認識しているところです。
 今回、そのようなことを経験することができたのは、私にとって非常に幸運だったと思います。