スポーツで体はどう変わるのか? ~国際生理学会(IUPS)2009 3日目~

 国際学会は、国内の学会よりもいろいろな人が集まるようです。面白い演題も多いように思います。3週間前の国際炎症学会でも、“沖縄の食事で若返り”のような発表がありましたしね。

 昨日話したネパールの学生さんは、スポーツを定期的にしている人とそうでない人とを比べて、このような違いがあったと言っていました。
・スポーツをしていない人では、心拍数と運動神経機能との間の相関が強い。
・スポーツをしている人では、この相関がなくなる、
・逆に、スポーツをしている人では、体性感覚神経の機能と心拍数との相関が強くなる。
・フィジカルトレーニングを行うと、心臓よりも先に、神経の伝導に変化が起こる。

 今日は、台湾からたくさん来ていた学生さんと話ができました。そのうちの一人は、次のような結果を発表していました。
・運動時に産生される乳酸が、糖分解(エネルギー生産に必要なグルコースの産生)を促進する酵素の発現を亢進させる。

 乳酸は疲労物質としてよく知られていると思いますが、運動のパフォーマンスを良くする作用もあることもいくつか知られています。この研究結果も、そのような乳酸の機能の一つを示しているのかなと思いました。


 トレーニングに関する研究について話した後で、お互いにしているスポーツの話をする・・・ そんなディスカッションが大好きです。

 会場の京都国際会館は、小さいですがきれいな庭園が前にあります。3月の薬学会のときには、気づかなかったものです。

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