“シリコンバレーからの手紙”

 「前途ある高校生に書き送った言葉」
 僕も十代から二十代くらいのとき、すごく生き急いでいました。誰よりも先にどこかに辿り着きたいと思って必死でした。三十歳までに何かを成し遂げられなければ、その後の人生には何の価値もないと思っていました。
 でもそんな風に生き急ぎ、二十代で失敗ばかりしていた僕の、過去を振り返っての感想は、もっとゆっくりじっくり、いろいろなものを吸収しながら、十代から二十代を生きれば良かったな、ということに尽きます。人生は案外長いもので、しかも単純でないところが面白く、人はある年代においてしか吸収できない大切なことがあるのです。
 (フォーサイト 2008年2月号より一部抜粋、一部改)

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 表題は、フォーサイトの連載記事のタイトル。筆者は梅田望夫さんという方で、毎月この連載で、ウェブ社会におけるホットな話題やウェブを通した人との意見のやり取りを紹介してくれています。

 筆者は1960年生まれということなので、20年以上前の自分を省みて、この手紙を書いたのでしょう。この号に載せられた記事のこの部分。私は何度も読み返しました。

 すぐには分かりませんが、そのうち、この言葉の意味を理解できるときが来ればいいと思います。

 

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