【フランス】朝昼のパリの広い景色から



 凱旋門を2012年5月16日の朝に見たら、大きなフランスの国旗が掛けられていました。新しい大統領(フランソワ・オランド氏)の就任式があったためであるようです。サルコジさん、負けましたね。国を背負う者に高い失業率は大敵、といったところでしょうか。今回は、ヨーロッパ連合(EU)の運営の問題が争点になったとも思いますが。
 (参考:Wikipedia2012年フランス大統領選挙」)



 昼間、ルーブル美術館のピラミッドのある庭園は、ここの文化を楽しむたくさんの人で溢れます。ここにいるのはほとんどが、市外からの観光客だとは思いますが。一方で、物乞いを街や路地で見ることもあります。乳児を抱いてお金を乞う人を列車の中で見ることもあります。

 世の中にはいろいろな人がいます。新しい「モノやサービス、その元手になる知」(価値)を創造し、ビジネスを引っ張っていく人がいます。知を活用したり、モノやサービスを消費者に届けたりする過程を担う多くの人がいます。
 その一方で、仕事上の立場が弱く、職からあぶれてしまう人もいます。家庭内での立場が弱く、“先進国”内でさえ貧困の中で子どもを抱く母もいます(“亭主関白”や“かかあ天下”とは違う次元の話です)。言葉は良くありませんが、それが社会の現状なのだと思います。そして、立場の弱い者を守るのが社会の担う役割の一つです。社会におけるこの経済活動の機能を「分配」といいます。

 現在日本では、この分配をどのように行うのが良いのかという議論がよくなされます。この議論は、「日本の経済が停滞し、生み出される価値の総量が伸びなくなってきたので」よりさらに重要視されていると考えることができます。

●関連記事
「稼ぐことの価値」を示せていない私たち(Chikirinの日記、2012年5月14日)

 この記事を読んで改めて思うのは、仕事で一旗揚げたいと少しでも思う人には、自らが生み出せる価値を提案・説明できることが重要であるということです(当たり前のことですが)。もっと言うと、自らが普段生み出しているものが「どのような価値になり得るのか」ということに向き合えること、「どのような価値につながり得るのか」に敏感であることが非常に重要であると私は思います。
 最近の私は仕事をする中で、この問いに対する自分の答えをより具体的にしていこうと考える毎日です。

●このブログでの以前の関連記事
特別研究員として活躍するために(2012年4月23日)
書籍紹介『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』(2012年4月13日)

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 そんなことも考えていましたが、それでもパリの庭園や川の美しさは変わることはありません。むしろ、社会の光と影に思いを馳せたときに、この景色からまた違ったものを感じるような気がしてなりません。

 以下は、パリの市内を走って回って撮った朝の景色です(いずれも2012年5月16~17日)。


 ルーブルの隣のチュイルリー公園。


 セーヌ川オルセー美術館


 もう少し東に進んで、シテ島


 セーヌ川とサン・ジャック塔。


 西に進んで、こちらもセーヌ川エッフェル塔の足元のイエナ橋から北東を望んで。


 エッフェル塔。5月中旬、初夏の色。

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 先ほど、日本に戻りました。一昨日の夕方からウェブにつなげなかったので、これからメールの対応と学会整理に一汗流そうと思います(これからです)。

 →そして、やっぱり日本最高!


●今回の帰りの飛行機
 Paris CDG 13:30 (May 17) -> Narita 8:20 (May 18) [AF276/JL5054]

●以前のパリ観光の記録
・2010年6月5日、エッフェル塔~凱旋門~コンコルド広場
・2010年6月6日、オランジュリー美術館~ノートルダム大聖堂~サクレ・クール聖堂
・2012年5月13日、夕暮れのパリ
・2012年5月14日朝jog、パリ市北西部~ブローニュの森
・2012年5月15日、サクレ・クール聖堂~モンマルトル