推薦状に入れるべきポイント

 私にもようやく、本格的に英文での推薦状の内容を意識すべき時期がきました。たとえこれが活用されるときが近くなかろうとも、その後にも活かせるであろうと思われるチェックポイントを以下にリスト化しました。


●林文夫氏『私が書く米欧の大学院向けの推薦状について』(2004年9月14日)

1) 推薦者・被推薦者の形式上の関係について
・推薦者の関係する何のコースを履修したのか
・RA(研究助手)をやっていたのか
・学位論文の指導を受けていたのか
・何年何ヶ月の間交渉があったのか など

2) 上の関係において、被推薦者がどの程度のパフォーマンスを挙げたのか
・履修したコースでの成績
・授業内外で受けた質問やコメントについて
・研究遂行の主体性や計画のマネジメント力について
・研究業績(論文発表)の質について
・以上の評価から予測される国際競争力について

3) 被推薦者の人間性について

4) “上位3分の1”に入れる「おすすめ」なのか、“上位3位”に入れる「イチおし」なのか。該当する場合に記載。


●坪田一男氏『理系のための人生設計ガイド』(講談社、2008)
・書類審査は「オリジナリティ」「協調性」「本音の推薦が問われる」(pp.128-138)

1) 推薦人と申込人との関係、知己の場合の年数
2) 申込人の業績について(具体的な情報と、簡単な解説)
3) 協調性
4) 仕事に対する態度
5) 人間性、研究者としての枠を超えてどのような人であるか


●坪田一男氏『理系のための研究生活ガイド 第2版』(講談社、2010)
・「履歴書と推薦状はとくに大切」(pp.218-222)

1) 人間性について
2) 実務と研究の能力のあること
3) 将来(日本に帰ってから)もアカデミックポジションに残って仕事をすることができること

 

 (以下は、私自身が持っている参考書籍に関するメモ用。)


●黒木登志夫、F・ハンター・藤田著『科学者のための英文手紙の書き方』(教授から頂いた本のため、1984! - リンク先は増訂版、2003)


7. 推薦状1984年版ではpp.117-130)
・推薦者と被推薦者との関係、その期間
・その間に得た評価
・現在の状況、地位
・現在の学問的興味と応募の動機、それが将来にどのようにつながるか
人間性 - 協調性、適応性、語学力、家族

・書き出しの文例 (1984年版ではp.120)
・発表論文についての文例 (同pp.124-125)
・人柄についての文例 (同pp.125-127)
・結びの文例 (同pp.128-130)

※ 6. 留学 (同pp.98-113)
ポスドクとして留学を希望する旨を伝える文例 (同pp.100-102)
・留学が可能になったときの自己紹介の文例 (同pp.102-103)
・履歴書(Curriculum Vitae、同pp.106-108)
 出生地(Place of Birth)
 住所(Address)=郵送先(Mailing Address)
 国籍(Nationality)・市民権(Citizenship)
 教育歴(Education)・職歴(Employment/Professional Experience)
 賞罰(Awards)
 加入学会(Membership)・語学(Language)・発表論文リスト(Bibliography/List of Publications)・経験した技術(Technical Experience)
・その他の表現 (同pp.110-113)