大関・魁皇が通算最多勝記録を更新

 2011年7月14日、名古屋場所5日目。大関魁皇が大相撲の歴代通算最多勝利数を更新しました(1046勝目)。前の記録保持者であった九重親方(第58代横綱千代の富士)も祝福した、とてもめでたいニュースです。
 この大関が大相撲界を支えているのは、土俵上や番付上の話だけではありません。大関魁皇については、土俵の外でもいくつかの逸話が知られています。

 2003年の名古屋場所8日目には、朝青龍旭鷲山の二人によるあわや乱闘勃発かという修羅場に、魁皇がニッコリ笑いつつ腕ずくで二人を分け、事態を収束に向かわせたのだとか。(Wikipedia - 魁皇博之「逸話」より)

 先の「八百長問題」のときには、複数のモンゴル出身力士が処分されたことに不信感を抱いた横綱白鵬をなだめたという話が、新聞の特集記事で紹介されていました。(MSN産経ニュース2011年5月19日

 そんな大関は、おそらく角界で多くの力士の信頼を受けているのだと思います。さらに土俵の外でも多くの人に愛され、JR九州の特急の愛称にまでなっています(特急「かいおう」)。
 一つのことを続けることの素晴らしさもさることながら、周囲に好かれながらそれを継続できることは理想だと思います。初土俵(1988年)から23年。同期で同級生の第65代横綱貴乃花の引退からも8年。長い時間をかけて達成された大関の記録に、心からの祝福の拍手を贈ります。