成功を下地にして“原点に回帰する”

「成功体験からの自己保身が一番怖い」

2010年7月19日の朝日新聞5面に紹介されていた、
日立の中西宏明社長の言葉に、目が留まりました。

この記事では、

「組織が大きいことは悪いことではない。」

とした上で、大きいがゆえに社員が積み上げた
「成功体験」が、社員を
「自己保身」に走らせることがある、
と書いています。

「失敗に対し、『おれの責任じゃない』
 と考えるようになる。
 これは人間の弱さでもあるし、
 頭が“いい”人間ほど
 そう考えることに長けている。」


成功体験はとても大切ですし、
持つ人にとっては大きな財産となると思います。
正確にいうと、大きな財産とすべきだと思います。

ここで一つ付記しておかなくてはいけないことは、
成功だけでなく失敗も“財産”であり、
これも、そうすべきものであるということです。

失敗を省みて、次に来るであろう失敗を
回避できる可能性を少しでも高める。
成功を省みて、次にまた別の、もしくは
より大きな成功を手に入れられるようにする。
その結果、自分の理想とするところに
自分自身を少しずつ近づけることができる。

これが、すべての「成長」の源だと思います。


私は、このブログで何度か
「成功」や「成長」という言葉を使ってきました。
冒頭に紹介した新聞のコラムを読んだ上で、
もう一度、これについて考えてみたいと思いました。

失敗も成功も忘れること(2009年1月24日)
素直さから得られるもの(2009年9月14日)
大学院を修了することの価値・後半(2010年1月26日)
仲間と成功するために(2010年5月29日)
仲間と成功するために(2)(2010年6月19日)