花粉症対策 3. 目薬

花粉症対策
1. 内服薬(飲み薬)
2. 水なしで飲める薬
3. 目薬

花粉症の薬。
先に続いて、市販の目薬をまとめてみました。

ただ、私も以前は実際に使っていたのですが、
私は症状が重かったのか、あまり効きませんでした。
効く人には効くのでしょうけどね。

薬で症状を抑えること以上に、有効な対策もあります。
例として、外から室内に戻るときに、
室内に入る前に服や髪についた花粉をひと通り払うこと。
これだけで、少なくとも室内での症状はだいぶ違います。
外での仕事が多い人は、その間は仕方がありませんが、
それでも室内の環境に気をつければ、
寝るときのツライ症状が改善されるなどの効果があるでしょう。

前置きはこの辺にして、本題に入りましょう。

 

ザジテンAL(ノバルティス)
アイリスアレスト(大正)
 ケトチフェン 0.05%
  × コンタクトを付けたままの使用

エージーアイズ(ゼファーマ
エージーアイズ・クール(ゼファーマ
 クロモグリク酸 1%
 クロルフェニラミン 0.015%
  × コンタクトを付けたままの使用

アルガード(ロート)
 クロルフェニラミン 0.03%
 グリチルリチン酸 0.25%
 テトラヒドロゾリン 0.01%
 ピリドキシン(ビタミンB6) 0.1%
 コンタクトを付けたままの使用
  ○ ハードコンタクトレンズ(O2レンズもOK)
  × ソフトコンタクトレンズ

アルガードクールEX(ロート)
 クロルフェニラミン 0.03%
 アズレン 0.02%
 テトラヒドロゾリン 0.02%
 ピリドキシン(ビタミンB6) 0.1%
 コンタクトを付けたままの使用
  ○ ハードコンタクトレンズ(O2レンズもOK)
  × ソフトコンタクトレンズ

サンテALクールII(参天)
 クロルフェニラミン 0.03%
 グリチルリチン酸 0.25%
 イプシロン-アミノカプロン酸 1.0%
 テトラヒドロゾリン 0.03%
 タウリンアミノ酸) 1.0%
 パンテノール(ビタミンB類) 0.1%
 コンタクトを付けたままの使用
  ○ ハードコンタクトレンズ(O2レンズもOK)
  × ソフトコンタクトレンズ

スマイルアルフレッシュキッズ(ライオン)
 クロルフェニラミン 0.02%
 グリチルリチン酸 0.1%
 ベルベリン 0.01%


コンタクトレンズ
 まず、多くの人が利用しているコンタクトの話から。上の目薬のリストには、コンタクトをしたまま点眼していいかどうかも書きました。
 ソフトコンタクトを付けたまま差していい目薬は、ここにはありません。また、花粉症では目に炎症が起こっているので、コンタクトも汚れて消耗しやすくなります。花粉症でコンタクトがずれやすくなったりする場合には、この時期だけ1日タイプのコンタクトを使うのも有効な対策になることがあります。
 ハードコンタクトの場合については、上に書いた通りです。
 付けたまま点眼できないコンタクトを使用している場合は、一度はずして点眼してください。点眼後、5分以上たってから再びレンズを付ければ大丈夫です。ただ、最後に付け加えておきますが、炎症のひどいときはコンタクトを使わずに、眼鏡をかけたほうが良いと思います。炎症の起こっている目は傷つきやすいからです。


 次に、目薬の各成分について解説します。

<アレルギー薬>
 上に挙げた目薬は花粉症の薬ですから、いずれもアレルギーの症状を抑える成分が含まれています。抗ヒスタミン薬のクロルフェニラミン、新しいタイプの抗ヒスタミン薬ケトチフェン、抗アレルギー薬のクロモグリク酸がこれに当たります。クロモグリク酸の作用はケミカルメディエーター遊離阻害作用で、第二世代抗ヒスタミン薬のケトチフェンも、この作用を併せ持っています。クロモグリク酸を含むエージーアイズゼファーマ)は、花粉症の症状が出る前、出た後でもひどくなる前に使うと特に有効です。
 いま使っているものがあまり効かない場合には、別のタイプのアレルギー薬が入っているものに変えるのも一つの手です。

<抗炎症薬>
 グリチルリチン酸、アズレンイプシロン-アミノカプロン酸がこれに当たり、それぞれアルガード(ロート)、アルガードクールEX(ロート)、サンテALクールII(参天)に含まれています。スマイルアルフレッシュキッズに含まれているベルベリンも、抗炎症作用を持っており、目のかゆみや充血などの症状を抑えます。
 いま使っているものがあまり効かない場合には、抗炎症薬として別の成分が入っているものに変えてみるのも一つの手かもしれません。

<血管収縮薬>
 アルガード(ロート)、アルガードクールEX(ロート)、サンテALクールII(参天)に含まれているテトラヒドロゾリンは、血管を収縮させて目の充血を抑える成分です。ただ、使いすぎるとかえって目が赤くなったり、視界が白くなったりすることがあるそうです。
 これを含む目薬に限らないのですが、どの薬も指定されている量を守って使用してください。上に挙げた目薬はいずれも、1回片目あたり1~2滴、1日4回前後が正しい使用量になります。効かないからといって量や回数を増やしても、効くようになることはありません。むしろ、副作用の可能性ばかりが大きくなってしまいます。

<ビタミン成分>
 アルガード(ロート)、アルガードクールEX(ロート)、サンテALクールII(参天)にはそれぞれ、ビタミンB類やタウリンが入っています。これらは、炎症反応で傷ついた組織が修復されるのを助けます。


<市販の目薬を使えない人>
 上に挙げた市販の目薬は、どれも緑内障の患者さんには使用できません。この理由は、花粉症対策の内服薬の方で解説したのと同じ理由です。
 また、高血圧、心臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症などの患者さんも、使用しない方が良いです。病院で症状を診てもらいながら、あまり多くの成分が入っていない目薬を処方してもらうと安心して使えるでしょう。
 妊娠している人も、アルガード(ロート)あたりで問題はほとんどないのですが、同じように、あまり多くの成分が入っていない目薬を医師に処方してもらうとより安心です。

<その他の注意点>
 眠気の副作用は、アレルギー用の飲み薬や点鼻薬と併せて使うと強くなる可能性があります。どの商品にも、車などの機械の運転には注意するよう(できればしないよう)注意書きがしてあります。
 また、一見使い方が簡単に思える目薬ですが、実は正しい差し方があります。それは花粉症用の目薬に限らないことので、別に説明することにしましょう(→正しい目薬の差し方と注意点)。


花粉症対策
1. 内服薬(飲み薬)
2. 水なしで飲める薬
3. 目薬

 

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