5月後半からの紫陽花と花菖蒲@茨城・守谷(2018)



 雨上がりの5月31日朝、自宅近くに咲いた紫陽花(アジサイ)。今年も5月下旬に入ると、この花が気になり始めました。下の写真が、同じ花を一週間前に見たときのもの。色がどんどん変わるのが分かります。




 白い花鞠自体は、5月中旬から見え始めるのですが。これも例年通り。

 この花ほど雨の似合う花はないと、日本にいると思ってしまいます。が、日本以外では雨季に咲くとは限らないのかもしれません。もっとも、アジサイの多くは元は東~東南アジアと、一見そこそこ雨の多い地域にあったように見えなくもないのですが。
 英語版wikipedia (hydrangea)を見ると、日本のほかインドのカシミール(高山地帯!?)や英国、フランス、ベネズエラ,ブラジルのでの写真が紹介されています。雨の多い地域にしか自生していない、というわけではやはりなさそうです。

 日本のアジサイは19世紀(江戸時代)にシーボルトにより、欧州に初めて紹介されたと言われています。そして持ち込まれた株が欧米でも品種改良され、セイヨウアジサイが生まれたのだそうです。



 アジサイの花の多くは、色映えする萼片(がくへん: sepal)がモコっと集まって並んだ形をとります(散房花序: corymb)。こうして花が鞠のように集まっているのが、アジサイの和名の由来。一方で、細長い形に花が並ぶこれもアジサイなんですね(円錐花序panicle)。


 追録:panicleタイプのカシワバアジサイ(2018年6月2日@茨城・守谷、小学校への通学路で見つけました。)

●「円錐花序 アジサイ」でGoogle画像検索。
 先日行った植物園でこれを見て、こんな形のアジサイもあるのかと驚いたのでした。

 よく見るモコっと花の集まったアジサイは、英語ではHydrangea Macrophilla、通称Bigleaf Hydrageaなどと呼ばれるそうです。そのうち、色映えする萼片がモコモコと集まったのがMophead Hydrangeaと呼ばれる一方で、中心に粒状の小さい花が集まるものはLacecap Hydrangea


 後者のこれは、和名でガクアジサイと呼ばれるものです。Lacecapとはレースの帽子のこと。「レース」と言われても、帽子をほとんど持たない私には何のこっちゃ分からないので、どんな感じなのか誰かに教えてもらおうかな。Mopheadの方は、私はその形を「モコモコ」と表現しましたが、英語ではpom-pomと言うそうです。面白い。



 最後に、アジサイの花(の萼片)のうち、よく見るHydrangea Macrophilla(Bigleaf Hydragea)の色は何で決まるのでしょうか。多くの場合元は白かったところから色素が増えてくるのですが、その色は色素と結合するアルミニウムイオンの量で決まるのだそうです。
 で、そのアルミニウムイオンの量が、アジサイの生える土壌の酸性度(pH)によって決まるとのこと。土壌が酸性(pHが低い)だと、色素と結合できるフリーのアルミニウムイオンが多く、花の色は青から紫に。土壌が中性~アルカリ性(pHが高い)だと、アルミニウムイオンの多くがケイ酸塩になっているのでアジサイの花の色素と結合せず、花はピンクから赤色になる、という変化が起こるようです。



 ポイントは、この花の色が土の酸性度だけで決まるわけでなく、酸性度によって変わる「フリーのアルミニウムイオンの濃度」で決まること。そのために、鉢植えなどで土を管理した場合には、土を酸性にしてもアジサイの色が青くならないことがあるようです。

 英語版Wikipediaに情報が多いです。
Hydrangea (Wikipedia)

 花の色というと、初春から桜の時期までは白からピンク色が多く、初夏からは紫陽花や花菖蒲のように紫色が増えてくるように思います。



 が、調べてみると普通(?)は、春は菜の花のような黄色が多く、紫色の花は桔梗や秋桜(コスモス)のように秋に多いと認識されているのだそう。

早春に黄色い花が多い理由(日本植物生理学会、2011年10月)
秋は紫の花が多い?(2014年10月)

 そして、これらのページでの説明によると、春の初めに黄色い花が多いのは「葉が少なく土の色の多い季節に、黄色は目立つ色だから」「この季節にいち早く活動を始めるアブなどは黄色に敏感で、彼らを引き寄せるのに黄色が有効だから」。秋に紫色の花が多いのも、この時期に動きの活発なハチをよく引き寄せられるから、とのこと。真偽はまたどこかで確認してみたいところです。
 なお、アジサイの色はハチでなく、ハナカミキリを引き寄せているとのことです(出典:うちの6歳の人が好きな図鑑)。そーなんだ。


 こちらは守谷・四季の里公園のアヤメの花(花菖蒲)。先週末(5月末)に行ってみると、早くも多くの花が咲いていました。
 が、この写真は5月27日の朝なので、守谷市による紹介ページによると、まだ3分咲きの手前だったとのこと。実際にこの朝、つぼみもたくさんあったので、6月上旬の今週、来週末には多くの花が見られそうです。

四季の里公園の開花状況(アヤメ・ハナショウブ)守谷市


 アヤメの花の紫や黄といった色は土壌の性質などではなく、品種の違い。そのために、品種を分けて植え付けをすれば、同じ色の花を一列に並べることもできます。チューリップと同じですね。
 この花の形は見るからに独特で、うちの6歳の人愛読のこれを読むと色々と説明が書いてありますが、



 知識がパンクしそうなので、今日はこのあたりで。

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 きれいなグラデーションで色の揃ったアジサイ(2018年6月5日@東京・葛飾南水元)。6月中旬まで見られました。


 利根川を越えるとまだ鮮やかな6月下旬(20日@茨城・守谷)。