「実験系の研究を長く続けてゆくにも、
多くの人々の支援がいる。」
「研究者には、研究支援者に対し」
「『応援をよろしく』の気持ちで接して欲しい」
これは、文科省高等教育局私学部長の
河村潤子氏の言葉。
同氏は、大学教員1人を支えるスタッフの数や
その他の研究支援者の数について、
「欧米に比べて日本は研究を支える人の層が薄(い)」
と述べた上で、
「日本の研究拠点がチームとしての力を
発揮できるよう、それぞれの持ち場で
優れた仕事をする研究支援者が
全国で輩出されなければならない」
と語っています。
冒頭の文は、研究支援者が役割を担っていけるよう
研究者に向けられたリクエストです。
私は研究者として、この言葉をしっかりと心に刻み、
理解していきたいと思います。
※ 出典:
日本化学会『化学と工業』63巻7号(2010年7月)
p.545、巻頭言 “研究サポーターの心意気”
(河村潤子氏、文科省)
同氏は、このサッカーW杯に合わせるかのように
研究支援者を「研究サポーター」と記し、
応援に報いようとするスポーツ選手について、
「(スポーツの)競技者たちは、抱負を述べた後、
『応援をよろしくお願いします』と締めくくるのが
常套句になってきたように思える。
それは、悪くない。」
とも記しています。
たしかに、一人で走るマラソンであっても、
競技を続けていると支えてくれる人への
感謝の気持ちがいつも湧いてきます。
個人の力が求められる研究業に携わるに
あたっても、支えてくれる人への感謝の気持ちを
忘れてはならないと思います。
応援に報いようとする気持ちが
どれだけ自分の背中を押してくれるのかを、
私はマラソンに教えられてきたわけですから。