霞ヶ浦北側の鉄道廃線跡、今はバス専用道(石岡~小美玉)

 鉄道のない町を進んでいても、こんな線路が現れたら要注意です。雑木林の脇の田んぼの中を突っ切る道で、こんな線路の跡が突然姿を現すなど。


 7月末に半年ぶりに、うちの小学生と茨城の鉄道の跡を探してきました。土浦や筑波山口発の前回から場所を変えて、今回は石岡から小美玉常陸小川まで、鹿島鉄道鉾田線)の廃線跡へ。小学生はレンタサイクルへ、私はRunで。常磐線石岡駅西口の観光案内所からスタートして東に進路をとる行程でした。


 石岡駅東口の南側に、堂々と現れる「バス専用道」の入り口。土浦~筑波山口~真壁~岩瀬の筑波鉄道の跡と違い、石岡からの鹿島鉄道の跡はいまバス専用道になっていて、自転車でさえもその道に入ることは許されません。というわけで、近くを並行する道路を東に進んでいくと、


 今は使われないホームが、バス停の横に残っていたりします。これは石岡駅から東に2kmも行かない所に残る、石岡南台駅跡。


 後ろを振り返ると、西に筑波山も。この道は元々が単線の鉄道で、今もすれ違う場所が限られた狭い道なので、バス以外の走行は許さんぞというわけですね。


 バス専用道区間に5つほどあるバス停には、2007年までここに鉄道が走っていたことを紹介する写真が貼られています。鉄道が廃止した後にバスが公共交通機関となったところ、駅周りの渋滞で時間通りに運行できないことが問題になり、まだ残っていた鉄道の道の一部をバス専用道として2010年から活用され始めたという経緯があるそう。


 ここでなくともいわゆる上り線のバスは、ターミナル駅羽田空港に向かう際などに、定時性が問題になることがよく起こります。羽田なら鉄道で行けばいいのでいいとして、代わりに渋滞を回避できる方法がもし無かったらと思うとゾッとします。

 バス専用道は「四箇村」までで、その先は線路跡が残っていませんが、その途中で見つけたのが冒頭の写真。バスの方は専用道を出て、国道355号を走っていくと着くのが現在小さいターミナルになっている常陸小川茨城空港が近いという触れ込みもありタクシー会社の車が待機していましたが、エンジンを点けたままの車内で高齢の運転手がずっと寝ているだけ・・・ こんなタクシーは怖いので、ライドシェアの普及を早く!


 廃線跡の方は、常陸小川のすぐ東隣に「小川高校前」駅跡があります。鹿島鉄道が廃止になると同時に、この高校も廃校になったそうですが。駅跡は今は完全に藪。しかし、その中でも駅の形を留めている姿は貴重です。ホームには広告も残っていましたが、そこに書かれている電話番号が今も正しいのか。それを確かめる勇気はなし。

 ここのすぐ近くにある「小川南病院」に、鹿島鉄道車両が保存されているので、これを見に行って廃線を見に行く今回の自転車旅はおしまい。


 病院の送迎バスには、この車両のイラストも描かれているようでした。このように鉄道遺産を大切にしてくれる人がいるのは嬉しいことです。


 こちらは帰りの土浦駅で見た、駅員さんお手製という機関車。自動券売機に使う切符の、磁気付き用紙を巻いていた芯を使って工作したもののようです。みんなも是非ということで、その芯がいくつも持ち帰り用に置かれており、うちの小学生が喜んでいただいていました。工作をせずとも、摩擦が少なくよく転がる芯としても楽しめるグッズのようです。


 しかし、2023年夏の首都圏は梅雨明け以降10日間ほど、本当に雨の降らない猛暑が続きました。それでも朝夕と、1日二回は走ることは続けてきたのですが、熱を出入りを調節できずに来す体の不調には要注意です。石岡からの廃線跡を真っ昼間に走ったこの日の夕方は、水の飲み過ぎでややお腹がゆるくなりもしました。しかし、うちの小さい人たちは出かけると余裕で数km以上歩くくらいには体が動くので、その時々の状況を見ながら考えて対策する夏を楽しんでいこうと思います。

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