子連れで学祭からの、勤労感謝の日

 先週末は理科大の各キャンパスで学祭があり、今年3月以来「大学に行ってみたい」という5歳の人と友人と一緒に行ってきました。この機会にできる実験や工作の体験「サイエンス夢工房」が、なぜなぜ好きの親子をひき付けて楽しませてくれました。



 昨年からの私の職場のラボの学生たちが当日運営してくれたのは、「光る石をつくろう!」。昨年は大行列だったと聞いて当日朝一番で向かったところ、まだ祭が開いておらず、部屋の待ち席ならぬ祭の入り口で15分ほど待つことになったのは笑い話ですが。


 学生たちに暖かく迎えてもらって、小さい人たちも大満足。しかし、本人は目の前の粉を見たり練ったりするのに夢中で、何にも話していませんでしたね。なお、光る石づくりのコーナーは今年も大行列で、


 光りっぷりもバッチリでした。

 光るものが大人気なら色が変わるものも大人気で、次はキャンパス近隣の都立葛飾総合高校の出展へ。振るだけで色が変わるペットボトルの水とか、持ってみたいよね。振ってみたいよね。



 色が変わるものと言えば、他にもセロファンでステンドグラスを作ろう、といった企画もありました。偏光を使った色の体験は面白くて、これに似た実験ではペットボトルの切れ端で万華鏡ができたりもします。偏光を使って色が見える仕組みは、つくば産総研にあるサイエンス・スクエアに説明が詳しいです。


 偏光板を通すとカラフルに見えるプラスチック@つくばエキスポ・センター

 話戻って葛飾キャンパスでの理大祭では、区の科学教育センターがなんと、プラネタリウムの出前もやってくれていました。星の解説ももちろんですが、初めに作った「光る石」が5歳の人のリュックサックのポケットで光っているのを見られたのが大変に面白かったです。



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 で、驚いたのはこの3日後の11月22日。5歳の人が保育所で描いてきた絵には、翌23日が勤労感謝の日だからか「ありがとう」の言葉もあったのですが、描かれていたのは日曜日に行ったばかりの大学のキャンパスでした。



 奥の構図は一番上の写真と同じで、図書館ホールと、その横に本人も行った食堂と体育館。左に研究棟があり、右が講義棟があります。道が太く図書館ホールが小さく描かれているのは、小さい人の方が目線が地面に近いために、道が太く見えているからなのでしょう。入り口は家や保育所と違って、自動ドアだったよね、と。そして、とうきょうりかだいがく、の文字は「漢字が難しくて書けなかったんだよねー」とのことです。

 ここに一緒に来た回数自体、今年の3月と先週末のわずか2回。この人は迷子寸前になるまで走り回っているばかりと見せかけて、よく見ているものだなと、驚かされずにはいられませんでした。そんな絵と人間の可能性を見ることができて、こちらこそありがたいことです。