サンタフェのアートとグレートプレーンズ!(米国ニューメキシコ州)

 8月末の出張は、ニューメキシコ州サンタフェに行っていました。

 ニューメキシコ州は、米国のメキシコ国境側にカリフォルニア、アリゾナニューメキシコ、テキサスと並ぶ4つの州の一つ。サンタフェにも先住民ネイティブアメリカンの集落があったところに、1600年代初期からスペインからの入植が始まった土地です。その後、度々の争いが先住民(1680~92年、プエブロの反乱)やメキシコ(1810~46年にメキシコ独立戦争米墨戦争)とスペイン勢との間であった時代を経て、1950年代からは町の建物を伝統的な形にすることとし、今はリゾートのような位置付けになっているようです。


 平日でしたが休暇で来ているらしい人たちも、ホテル、カフェ、通りに多数いる町。Adobe(アドベ)と呼ばれる日干しレンガで造られた形など、伝統的な建築を見せる姿が並びます。


 これはニューメキシコ美術館。「この町の美術館はどこも素晴らしいんだ」と米国の先生が教えてくれたので、帰国直前に立ち寄ってきました。東から西を求めてきた芸術家が、ここで先住民やヒスパニックの文化に触れて芸術を成熟させていった、という歴史が展示されていました。


 こちらはホテル。どのホテルも中の至るところに、重厚でも明るい大きな絵画が飾られていたのもこの町の特徴だったようです。


 キャニオンロード。ダウンタウンでもいくつも見られるアートギャラリーですが、町から1 kmほど南東には、歩いて(走って)見ているだけでも色々な作品が目に飛び込んでくる通りもありました。




 サンタフェは州都ですが町は小さめということで、玄関口も市営の小さい空港。コンパクトで移動がスムーズに済みました。

 帰りは便の少ないサンタフェ空港でなく、ニューメキシコ州の主要都市であるアルバカーキから帰路へ。今回の滞在中、夜は一度だけ9時間寝られたものの、最後の夜も時差ボケの極みで1時間半しか寝られず、サンタフェからアルバカーキへの1時間半のシャトルバスの中(日本時間の早朝)ではウトウト・・・していたのですが。


 ふと顔を上げたらニューメキシコの広大な高原の景色が目に飛び込んできて目が覚めました。この少しサンタフェ側(標高の高い方)では手前の低木が密でなく散在していて、かなり奇異な景色でした。

 というのも、先に立ち寄ったソルトレイクシティ(標高1300m)よりも、コロラドからニューメキシコの町はさらに高かったんですね。コロラド州デンバーは、マラソンの高地トレーニングのメッカであるボルダーがすぐ隣で標高1600m (5260 ft)、サンタフェは2130m (7000 ft)! どおりで朝晩が12, 13℃と涼しかったわけです。

 ニューメキシコの経済都市、アルバカーキの標高も1630m。気圧が低い中で揚力を得るために、離陸する飛行機の ”助走”も、揚力を得るためにより速度を上げる必要があるので、機体の大きさの割には長かったんじゃないかなと。メジャーな国際空港だと、南アフリカで標高1700mあるヨハネスブルグの滑走路が長いことは有名ですね。

 と、そんなこんなで今回は久しぶりの海外渡航で、日本を出国したそばから若干のハプニングがあったり米国の常識が頭から抜けていたりと手間を生じることもありましたが、いろんな人たちのおかげで今回も無事に帰って来れました。


 真ん中少し向こうの明るいエリアは、ロサンゼルス・エンジェルスの本拠地もあるアナハイム、のはずです。

ニューメキシコ州と日本との時差

 -15時間(夏時間=DST適用中)
サンタフェ(ニューメキシコ)の天気