人を引きつける文章を書きたい

 読んだときに「おっ、これは」と人に思わせる文章を書きたい― これは、私が仕事などとは別に取り組んでいる課題の一つです。
 人を引きつけ、印象に残る文章というのは、何が優れているのでしょう。

・内容
・リズム感
・レイアウト、デザイン

 重要になりそうなことを並べてみると、「人を引きつける」というのも一つではないことに気がつきます。

①読んでいる人を離さない
②読んだ人の印象に残る
③まだ読んでいない人の目を留める

 ①と②は、当然ながら文章の内容によるところがほとんどでしょう。そう考えると、先に挙げた「リズム感」も「内容」のうちに入るのかもしれません。文章にリズム感と内容があると、それは人の心に残るものになるように思います。また、テキストが読みづらい形に並んでいると読み手は当然読む気を失いますから、①には「レイアウト」も重要な要素になりそうです。

 一方で、③はレイアウトや装飾(デザイン)こそが効いてくるものでしょう。(※翌日追記:タイトルや小見出しなんかも重要ですね。)

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 私が書けるようになりたいと思うのは、言うまでもなく②を達成できる文章です。読み手の印象に残って、読み手に何か(どんなに小さなことでも)変わることがなかったら、その文章に価値はないと言っても過言ではないと思います。
 内容+リズム感で勝負をするということは、言うまでもなく「テキスト」で勝負をするということです。そのために、私がよく使っている方法が一つだけあります。

 それは、「ワード(Word)ではなく、メモ帳(Notepad)を使う」ということ。

 メモ帳ですと、ワードのようには文字の装飾や強調をできませんから、テキストのみの勝負で文章を準備できるのです。私は「テキスト」=文章の内容(+リズム感)自体で勝負をしたいと思うので、この方法はしばらく続けようかと思っています。

 ただし、文章はそもそも読んでもらえなければ印象に残ることもありません。②の実現のために①と③も、「人を引きつける文章」の要素として大切ではあるでしょう。
 というわけで、レイアウトやデザインといった視覚的な要素を整えるのが苦手な私ですが、それも少しは頑張ろうと思います。

 ※以前に、学生からこんなウェブページを紹介してもらっていました。→「伝わるデザイン|研究発表のユニバーサルデザイン

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 そういったことを心がけている私ですが、実は最近、自分の文章の「内容」「リズム感」について悩んでいることがあります。私自身の主張を強めに思い切って書いた文章が、あとで読んでみると無難だったな、インパクトが弱かったな、と思うことが少なくないのです。

 それで、この閉塞感をどうやって打開しようかということをよく考えます。が、そこで新たに悩みが一つできてしまいました。

 それは、自分自身で推敲を重ねていると、文章の内容やリズムが頭の中に入ってしまうために、「その文章を初めて見る読み手」の気持ちを量って文章を完成させることができない、ということです。

 これ、読み手に向けた文章を書いたことのある人はみな経験するのではないかと思うのですが、どうなんでしょうか?? もし経験しているとすると、皆さんはどのようにして解決しているのでしょう??

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 この状況を打開するための一案として、仲間と各々自身の文章を持ち寄って、それぞれの「内容」「リズム感」「レイアウト」の長所と短所、改善案を挙げ合ったりしてみようか、などと考えています。そうすることで、何か変えることができないものでしょうか。

 まずは、研究室の学生有志とやってみようかな、と思ったり。ゼミや学会での発表資料を印刷して皆で見てみたら、文章の書き方の勉強会だけでなく研究内容のおさらいにもなって、有意義にはならないだろうか、と思ったり。
 どうせならいろいろな性格の文章を集めたいので、卒業生の発表資料も合わせて題材にするのもアリかも、とも思ったり。でも、それは卒業生に嫌がられてしまうでしょうか(笑) 文章には人の性格が表れるので、比べて見るだけでも面白いのですけどね。(そのために、嫌がられそうでもあるのですが。)

 提案してみようかな。

 たまに「おっ、これは」と思う文章に出会うと、その内容をもっと理解したいと思えて嬉しくなります。そして同時に、この文章はどんな人がどのように書いたものなのかな、ということを考えてしまう、そんな今日この頃です。