研究室・指導教員選びで大切なこと

 急に秋らしい季節になってきて、日本の大学では後期の授業が始まり、来年度に卒研生になる人の見学も増えてきました。

 研究室は、どのように選べばよいものか、不安な人も多いかと思います。私が卒研配属先を選ぶのに見学に行ったのは6年前のことではありますが、今でも、研究室選びをしている大学3年生に大事にしてほしいなということがあります。
 その私の思いと一致するものが、「指導教員選びについて」という記事で並べられていましたので、紹介してみます。⇒『指導教員選びについて』(山田真裕氏ブログ「M.Y. Journal」、2010年9月24日)

 ここには、以下のようにポイントが並べられています。

1) その先生の書いたものは出来る限り読む
2) 講義にはできるだけ出てその先生の人柄を感じる
3) 先生や周囲の人間関係をできるだけ把握する
4) その先生の持つ学外の研究者との人間関係を把握する
5) 自分の判断が正しいかどうかを、個人的に信頼している別の先生に尋ねる


 とくに個人的には 3)に加えて、「研究室内の」学生やスタッフの人間関係を研究室見学を通してうまく感じるのが大切なのではないかなと思います。研究室に入ると、それまでの学生生活にはなかったような長い時間を、同じ人と過ごしていくことになります。研究室内の雰囲気が自分に相容れないものですと、入ってからツライ思いをしてしまうかもしれません。

 また、私は大学院に進学するときに4)を重視しました。これにより、研究室外のどのような人と出会えるかが少しは変わるので、それを重要視する場合にはよく考慮すべき点かと思います。

 1)「先生の書いたものを読む」ことにも賛成です。研究室に入ったら指導教員の話を少なからず聞くことになるでしょう。そのため、先生の書いたものを読むことで、その先生の話を楽しく聞けるかどうか、どんな機会が得られるだろうかと、少しでも判断・想像してみると良いと思います。

 一方で、講義内容は先生の本当の興味・関心ではないかもしれないことに注意が必要です。ただし、講義を通して先生と直接会話をするにより先生の人柄を知ることは、とても有意義だと思います。

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 皆さんはどのように、研究室を選んでいるでしょうか。研究室で、どのように過ごしていますでしょうか。皆さんにとって、大学(院)の研究室が広く、多くのものを学べる場所であり、楽しく過ごせる場所でもあってほしいと心から願っています。