学問によっては、今まで見たことのないような
新しいものを作ることが困難な場合があります。
たとえば、それに関するデータベースなどがない場合、
今までにないことを試みていることを主張することが
難しい場合があるのです。
この例を、「教育実践」「教育工学」が
ご専門の一氏のエッセイに見ました。
【エッセイ】『教育実践を論文にする壁』
(山内祐平氏・東京大院准教授ブログ、2010年9月22日)
この記事によると、教育工学会では
「教育実践研究論文」について、
「研究手法や道具の開発、要因の分析、
実践の改善や学習環境づくり、教師の
教育実践力について、新たな点があるもの」
を新規性として認めることにしたと述べています。
私見ではありますが、
人の何らかの「行動」を学問にした場合などには、
「新たな発見」が本当に「新たな」ものであるかの
評価が難しいのではないかと思います。
紹介した記事にある考え方は、
同様のことが起こり得る他の分野についても、
「何が発見となり得るか」
「新規性とは何か」
ということを考える上で、
参考になるのではないでしょうか。