協調性は自己評価できるのか

先日の“自己評価シート”で、私は
協調性に自信があると書いてしまったことを、
傲慢な態度だなと思い、反省していました。
10項目を自信のある順に並べた結果、
私は4番目にこれを挙げています。

しかし、協調性を自己評価することは、
非常に難しいことだと思います。
協調性により産み出される結果はすべて
その人一人の力によるものではないためです。

逆に、この自己評価シートの1番に
「協調性」を持ってこれる人はいるのでしょうか。


そう思っていたら、先日紹介した朝日新聞
特集"GLOBE" 2010年6月28日号で、
そのような結果を公表している人がいました。
白鳥理一郎氏(白鳥製粉社長)。
夏の日本に良いそば粉を届けるために、
南半球でそばの栽培を始めた人なのだそうです。

同氏の自己評価シートの結果は、
1) 協調性
2) 語学力
3) 体力
・・・(以下略)

しかし、よく見たらその結果は、
「『自分では答えにくい』と首をひねったため、
 妻の助言を受けながら答えてもらった」
ことによるものでした。

やはり、協調性は自己評価できないものなのでしょうか。


この夫婦が、同氏の「自信がある順」での1位に
協調性を挙げた理由を、確認してみました。

「熱っぽく、しかも開けっぴろげに自分を語り、
 聞く人を引き込んでいく。
 『オープンな性格がこの人の取りえ』と妻。」

これが“協調性”になるのでしょうか、
と多少の疑問は感じないでもありません。
しかし、本人でない人がそう言うのでしたら、
この性格や行動が協調性を生むこともあるのでしょう。

「その一方、得意先や目上の人が一緒にいると
 控えめになり、聞き役に徹する精神も持ち合わせる。
 『お客様にしかられて今までやってこられたので』
 と本人。」

やはり、協調性を決める一つの大きな要因は
周りの言葉を聞く力にあると思います。
「人のことを知る」 これに尽きると思うのです。
ただ、目上の人がいる場において
聞き役に徹するべきか否かは、
その状況によって大きく異なるかとは思いますが。


やはり、非常に難しいであろうという
私の考えは変わりません。
果たして、協調性は自己評価できるのでしょうか。

もちろん、周りの人と助け合って
良い結果を出せることも能力なのでしょう。
それを、「協調性がある」というのでしょう。

しかし、これを冷静に
自己評価できる人はいるのでしょうか。
“自己評価シート” で 「協調性」 を1番に
挙げられる人、つまり、
何よりもこれを優先できる人は、
果たして本当にいるのでしょうか。


この問いについてしばらく考えていたら、
私のある一人の後輩の言葉を思い出しました。

「何よりも人と助け合うことが大切。」

「人と助け合っていくことでこそ
 成功を生み出していきたい。」

そう言い続けて大学院を2年間過ごし、
就職活動をし、卒業していった後輩がいます。
この後輩がいてこそ、私の大学院での
研究成果があったとも心から思います。

今度、この方に「協調性の自己評価」について
思い切って意見を聞いてみようと思います♪(笑)