2017.8.21の日食をカナダ・バンクーバーで

 皆既帯に近いバンクーバーで日食を観ました!



 そしてどうしても見たかった、三日月形の木漏れ日も。


 これは大きな日食のときに見られるものです。8年前(2009年7月)は当日の晴れ間を首都圏から長野まで追ったものの、全天曇りで見ることができなかったのでした。

 前夜はフライトの疲れで、夕食中に眠りに落ちてしまった5歳の人も、ばっちり11時間半寝て全開の朝。夕食をいただいたレストランが、手をつけられなかった食事を箱に入れて持たせてくれたので、これをありがたい朝食にして日食を観に出かけました。


 バンクーバー五輪の聖火台の前で観察開始。




 月はまだ太陽に重なっていません(8時47分)。

 ここからバスで少し移動して、バンクーバー博物館のあるVanier公園に向かいました。陽の当たるバス停でバスを待ちながらも、ずっと日食グラスの向こうを見続けていた5歳の人は、9時10分すぎに日食が始まった瞬間を目にして「あっ!」と言っていました。


 9時12分。

 と、ここからバンクーバーで初めてバスに乗ろうとしたところ、ICカードCompass Card)や一日券のない場合はコインしか使えないとのこと。私はうっかりして細かいコインを持っておらず・・・。
 大人2.8ドル、子ども1.85ドルのところを、お釣りなしでいいので5ドルで乗せてほしいとお願いしたのですが、運転士が「Next time. Now take it(今回はいいけど、次回な)」と言い、5ドルも受け取らずに乗せてくれました。運転士さんありがとう。


 バスの中でも日食観察。







 バンクーバー博物館の周りは、この日食もあってか10時の開館前から大賑わいでした。と思ったら、望遠鏡で日食を観察させてくれるイベントがあったことを日食が終わってから知りました。大変な混雑だったので、知っていても列に並べはしませんでしたが。



 ここで日食を観る多く人たちと一緒に、どんどん欠けていく太陽を見ながら、地面に映る日食の形もはっきり写真に撮りたいなぁと考えていました。そこで、紙にペンで小さな穴を開けて光を通すことを思いつき、木の葉の間にできるピンホールならぬ "ペンホール"(?)を作ってトライ。




 大成功!

 8月下旬のバンクーバー、朝は16℃くらいと肌寒かった天候も、9時半には21℃ほどになり日差しの温かさもありゆったりと空や地面(木漏れ日)を眺められました。が、

 450kmほど南では皆既日食となった10時10分すぎ。バンクーバーでも食の最大を迎えると、目で見ても分かるくらい周りがやや少し、でもはっきりと薄暗くなり、空が濃く深い青色に変わったように見えました。流れる空気がスーッと冷えて、たしかに日向で明るいのに、周り全体が日陰であるかのような体感に。初めて体験する不思議な雰囲気でした。


 5歳の人は、この20分間だけカーディガンを着用。えらいわ。


 木漏れ日の形も6つ上の写真と比べると、その細長さの違いがあとで見てもわかりそうです。



 移っていく月の影・・・





 5年前の金環日食は、いま5歳の人はまだ0歳3ヶ月半のとき。私の方も、撮った写真もこんなエントリもあるのに観た記憶がまったくありませんでした。その分も、今回の大きな日食を遥々移動して観られたのは嬉しいことでした。



 日食の後にはバンクーバー博物館にあるスペースセンターを回りました。米国で見られた皆既日食の映像や、天体の動きを見せながら皆既日食の見える地域が移動していくことの解説、月面のクレーターの存在(つまり凸凹)から皆既帯が滑らかな楕円にならないことの解説など、リアルタイムでの日食の後に見られて嬉しい展示が盛り沢山でした。


 We are here. 銀河系の星の筋に名前がついていたとは、知りませんでしたよ。

MacMillan Space Centre