保育園の安全、問題解決と伝え方、プール開き

 保育園事故について先日読んだ次の記事が、他人事に思えません。そして、同意する部分が多いです。

●愛知県碧南市 認可保育園における事故(2010年10月29日)について
 『「オンナコドモ」の問題を社会全体の問題にするために』(栗並えみさん、2013年7月17日)

 私にとって特に強く印象に残ったのは、次の一節です。

 「普通に考えれば分かるだろ」とか「あの人と私は違う」と言ってしまえば、そこから一切の進展はありません。「伝え方」に知恵を絞る必要があります。

 この言葉に心から同意します。

 「伝え方」に知恵を絞る必要があるところは、私の周りを見ただけでも本当にたくさんあるものです。どうにかしたいと思うところです・・・付け焼き刃の対応ではなく、大局を見て将来を想像しながら。

 「伝え方やコミュニケーションが、すべてを解決するわけではない」と言う意見を耳にしたこともあります。それはその通りだと思います。
 しかし私の周りには、コミュニケーションでこそ解決する、あるいは解決してきた日常生活での問題、人間関係、仕事の進め方、研究課題が決して少なくありません。(*1)

 原理や理屈として合っていても、それを活用する知識や技術がなければ、それらは活かされません。昨年末のイベントで使った「知識を運用する知識」という言葉に、伝え方やコミュニケーションはそのまま当てはまると言っても過言ではないでしょう。

+++

 さて、保育園といえば、今日はうちの1歳児が通っている園のプール開きの日でした。関連する記事の備忘録として、もう1つ。

本当におぼれている人はおぼれているようには見えない(2010年9月10日)
 ぽかんとした顔で見つめ返された場合には、30秒以内に救助する必要があるかも。水遊びをする子どもはうるさく音を立てるのが普通。急に静かになったらなぜ静かになったのか、おぼれていないか、確認すべき―

 なるほど、と思いました。
 しかし、「本当におぼれている人はおぼれているようには見えない」というのは、他の意味でも深みのある言葉です。

 話は変わって、今朝登園したときのこと。ちょうど保育士さんたちがプール開きに備えて、プール(1~2歳児クラス用のは浅い!)の準備をしていました。その横を、1歳児に「おぼれないでねー」と冗談で言いながら歩いていたら、すぐに保育士さんが「ちゃんと見てるから大丈夫だよー」と声を掛けてくださいました。

 先週(→保育園で夏祭り)も書いたとおりですが、そんな目配り、心配りが保護者を安心させてくれます。ありがたいことです。

 でも、うちの1歳児は初めてのプールに緊張してしまい、プールの横にあるたらいで楽しく遊んでいたとの報。
 楽しいプールは、またの機会に。

+++

保育士は知っておきたい保育に役立つ救急救命法(PDF、@2013/保育園児のための保育安全のかたち)

 ※日経DUAL、2014年1月24日記事
保育園のおやつで窒息 子を亡くした夫婦の活動―行政を動かし、「詰め込み保育」を改善できた理由
 「被害者を泣き寝入りさせない環境づくりが大事」「同情を求めるのではなく、問題点を共有することが大切」

 ※2013年7月25日追記
 「アサーション/Assertiveness」という表現・コミュニケーション技法があるようです。参考になるかもしれないと思っています。
 ・Assertiveness (Wikipedia)
 ・I-message(「私」を主語にすること)
 (理科大の後藤惠子先生が教えてくださいました。)