「きかんしゃトーマス」たちのキャラクターは、この国だからこそですよね

 突然ですが、「きかんしゃトーマス」ってどこの国のお話かご存知でしょうか? 客車とか貨車とか引く機関車の、いろんな性格のたくさんのキャラクターが描かれる話ですね。機関車の前が顔になっていて、その顔が動いたりしゃべったりするやつ。私の後輩に、その機関車の前についてる顔が動くのが気味悪くて、子どもの頃から好きじゃなかったと言う人もいましたが(笑) その「機関車トーマス」は、はい、イギリスのお話なんですよね。

 そのイギリスのロンドンに、今回スペインから今週の日曜日に移動してきました。土日はスペインの田舎の方も寄ってきたので、その話もまた別に書きたいと思いますが(→こちら、週末のうちにイギリスに着いてみて、いろいろありながら「 あぁ、機関車トーマスのあの鉄道のキャラクターって、イギリスだからこそできたんだなと思った道中でした。


 スペインからロンドンへは、ヴエリング航空というLCCの飛行機で来ました。スペインのLCC、なので、フライトが2時間半あっても水すら配られはしない飛行機ですが、それでロンドンに来たんですね。


 フランス上空を北に抜ける前には、ちょうどレンヌから海岸のモン・サン=ミシェルの上を飛んだはずでしたが、窓の左下ギリギリで修道院のエリア見えませんでした・・・。

 で、LCCということもあって、到着もヒースローでなく、ロンドン街中のシティ空港でもなく、ガトウィック空港。これ、予約した時に分かっていたはずですが忘れていて、乗る前日に行き方を確認していたら、あれ、ヒースローじゃないじゃんと。しかも、ヒースローよりは大きくないはずなのにヒースロー以上に市内から遠いじゃーんと再確認をしながら来たところでした。

 このガトウィック空港を皆さん、使ったことはあるでしょうか? 今回私はビックリしました、街から遠くって。ヒースローはロンドン市内から西に20kmちょっとで、しかも地下鉄の他にヒースローエクスプレスなどもあって速くアクセスできますが、ガトウィックは市内から南に45km(まぁ、成田から東京より全然近いじゃんと言われたらぐうの音も出ませんが)。
 でもガトウィックの空港自体はヒースローよりずっと小さいので、ヴエリング空港の飛行機から降りて、入国の検問を通るまでに5分ほどしかかからず楽勝楽勝と思っていたところ、はい、街に向かおうと思ったら。そこからが大変でした。

 ガトウィック空港からロンドンの市内へは、バスとかタクシーでも行けるのですが、やはりバスは市内が渋滞すると所要時間が分かりませんよということで、ここはやはり、日本と同様にここで発達している鉄道でと思ってそれで行くことにしたんです。

 ガトウィックからロンドン市内まで行くのに一番速い鉄道は、ガトウィックエクスプレス。これは市内のバッキンガム宮殿のあるヴィクトリア駅の方に行きますと。で、それよりちょっと時間はかかるけど安いという「テムズライン」という路線で、テムズ川沿いのバッキンガム宮殿より少しだけ東にある宿泊地へと思って行ったんです。


 が、ここで問題発生スタート。ガトウィックエクスプレス(速くて高いらしい方)が30分に1本来るのに対し、テムズラインは1時間に1本だったと思うのですが、どちらもガトウィックと市内の間の障害でと言って全然来ない。私が午後にガトウィックに着いて駅に行った後、わりとすぐにテムズラインの列車が来る時刻だったのでラッキー、ほんと速いじゃんと思ってたのに、ホント来ないんです。

 結局、待っていてもテムズラインはしばらく来ませんよというアナウンスになり、次に乗れる列車、その駅のプラットフォームが6番線くらいまであった中、はじめ4番線から出る予定だったのが2番線に変わりますとか、やっぱり1番線になりますとか、そんなことも繰り返しながら、結局40分近く待って後に、エクスプレスではないけどヴィクトリア行きですという、予定していた列車とは違う行き先の列車が来ました。

 しかも、乗ってやれやれ、あとは何とか市内に近づけちゃえばいつかは着くだろうと思ってのんびり乗っていたのですが、結局その後、その列車も終点まで行かずに途中の駅で運転打ち切り。「ここで運転やめまーす」と(英語で)言われて、またその駅で跨線橋を渡って、別のプラットフォームからもうすぐ発車する別の列車に乗ってくださいということになりました。

 しかもそれでも行き先はヴィクトリア。テムズラインだったら、私はそれ一本乗ったらメトロ(地下鉄。ロンドンでは “チューブ” ですか)への乗り換えなしでホテルに着けるはずだったのですが、そっちに行く列車は結局来ずにヴィクトリア駅に行く列車へ。そして、大阪の梅田のように大きく混雑する人混みのヴィクトリア駅を荷物を持ちながら乗り換えて、これまた混んでいる夕方の地下鉄に乗って着いたというところでした。
 いつもはこんな感じじゃないのかもしれませんし、こうやって十数分以上遅れたり途中で運転打ち切りになったりするのは、イギリスだけでなくドイツとか、フランスなんかでも(わずかな滞在経験でも)体験済みですが・・・。


 そうして電車に乗ってバタバタと乗り換えたり、なかなか進まない列車に久しぶりに乗りながら思ったんです。機関車トーマスといって、けっこうマヌケで「運んでと指示されたのに忘れちゃう」とか、「引いてた貨車が外れちゃう」とか、競争なんかしなくていいのに競争だとか言ってスピード出しすぎて脱線しちゃうとか、そんな話がいっぱいありますよね。もちろん、そこまでのことはこちらでも実際の鉄道では起こらないのですが、でも、日本で鉄道の何かをキャラクターにした物語って、そんなマヌケなキャラクターにならないじゃないですか。
 やっぱり山手線でも東京のメトロにしても、あの駅の数のあの運行頻度で、あの利用客の数で、ほとんど遅れないとか。やっぱすごいことだなと思わされました。あんなの、他にないですよ。そんな国でできる鉄道の絵本だったら、やっぱりそこまで “やらかし” ちゃう性格のキャラクターは生まれない。

 なので、鉄道はもちろん便利で助かる乗り物で、歴史的にも素晴らしいものだけど、遅れちゃうこともマヌケなとこもあるよねという文化の中でできたからこその、あの機関車トーマスたちのキャラクターなのかなと思いながら、先日私はガトウィック空港からロンドン市内までのんびり来たところです。

 のんびりと言っても、途中の運転打ち切りでの乗り換えでは、のんびりしているわけにいかず頑張って、階段を上り下りして跨線橋を渡って別の列車に乗るとかもしましたが。そのときも、ちょっと乗り換えに遅れちゃった人は、跨線橋を渡って、その代わりの列車に乗るプラットフォームに降りてきたところで、ドアが閉まっちゃって乗れなかった人も何人もいたようでした。なので、乗り換えまでのんびりしてても良かったわけではありませんでしたが。


 無事ではないまでも、多少の遅れと経路変更だけでテムズ川へ。こういう状況を寛大に受け入れるのが、世界を走って楽しめる必要条件です!

 というわけで、ロンドンに行くことがあっても普通はヒースローから入ることがほとんどだと思いますが。ガトウィック、こちらを使うことがありましたら、空港からの距離が2倍くらいあるなーとか、列車の頻度が少ないなーとか、もし止まったり遅れたりしたことがあったら、さすが機関車トーマスの国だななどと思うと楽しんでいただけるのではないでしょうか!?


 今回の私は、先週のスペインからの出張が続いて来ましたが、今週は日本から来た博士課程学生と合流もして、後半の出張に行ってきたところです。

 ロンドンは緯度が高いので、7月の昼間の長さをスペインよりも1時間ほど長く、サマータイム (DST: daylight saving day) 設定もあるので夜遅くの21時半ごろまで、朝も5時前から明るい時季。毎朝走ってもきました。交通機関の話はこれで終わらず、仕事のコミュニケーションで次の日以降にいろいろ挙がった話もあったので、続いてまた書いてみようと思います。