文章の添削で気をつけること

文章が添削されている(もしくは私が添削をする)
のを見るとき、いつも気に留めていることがあります。

1) 書き手の意思が尊重されているか
2) 押しつけでなく提案になっているか
3) 押しつけっぽい箇所にはその理由が明示されているか

Twitter上で、松村さん
フォローもしてくださいました。

1) の「意思」は、
「最も表現したいこと」とした方が良いかも。
2) と 3) は、「その直しが必然か。
 論理的に説明できるか」ということですね。


この言葉を形にしたきっかけは、
早大院の田中先生のこの御言葉でした。
(私なりに解釈して、文はかなり変えてあります。)

+ + +

文章の編集、校正やその指導は難しい。
その一因には、日本の義務教育から高等教育までに
「他者に自分の書いた文章を徹底的に直される」
という経験をする機会がほとんどないという現状が
挙げられるだろう。

あまりに“赤”を入れられるとそれが衝撃になり、
抵抗感の元になってしまうこともある。
多くの場合は、それが冷静に受け止めるべきもの
であるにも関わらず。

ただ、“赤”を入れられたときに
「気持ち良く直しにかかれる赤」と
「イラッとする度合いが多い赤」がある。
この差は何なのであろうか?

+ + +

この問いに対する私の答えが、冒頭に示したものでした。
現状では、文章の書き方を教えられる人が
多くないのも現状なのでしょう。

私自身は、人の文章にチェックを入れる立場になって
4年以上が経ちました。
どうにか、書き方のポイントを一般化して
書き手に伝えられるようになりたいと思っています。



編集する側にとって、書き手との
1)~3) のコミュニケーションは、
時間に追われているとし切れないもあります。
しかしその場合でも、訊かれた場合にきちんと
説明できるようでありたいですし、
そうでなければいけないとも思います。

私の周りに限らず、そういったやり取りを通して、
「言葉で意思や知識を伝えることの素晴らしさ」を
できるだけ多くの人に実感してもらいたいと思います。