母乳感染のウイルス性白血病、全国に拡大 検査徹底必要(2010年4月19日、朝日新聞1面)
対策を講じることで、予防できる白血病があります。
「成人T細胞白血病」。
母乳などを介したHTLV-1というウイルスの感染が
原因で起きることが分かっており、
検査を受け、対策を施せば根絶できる可能性が
あるそうです。
上に紹介した記事では、この疾病の現状と、
それに対して取れ得る対策についてが
述べられていました。
以下、簡単に解説してみます。
記事によると、ウイルスを持っている人(感染者)の
数は、日本国内に100万人以上。
私は恥ずかしながらその現状を知らず、
この数を見て驚きました。
ただし、発症するのはその一部です。
発症者数としては急性骨髄性白血病(APL)
などの方が圧倒的に多いため、
このウイルス性の白血病はあまり関心を
持たれておらず、認知されていないのが
現状であるそうです。
(研究室の助教の先生が教えてくれました。)
この助教の先生は、あくまで推測と断った上で、
次のようにも教えてくれました。
感染者が発症するかどうかは、
遺伝の要因などで決まるわけではなく、
おそらくランダムな要因で決まっているであろう
と考えられるということです。
推測されるメカニズムも、納得のできるものでした。
それが事実であれば、なおさら、
感染自体を防ぐことしか、発症を避ける方法は
ないであろうと考えられます。
「全国で調査して母子感染予防を検討す(べき)。」
「すべての妊婦が検査を受け、対策を施せば
2世代で(この)病気を根絶できる。」
紹介した新聞記事には、このように書かれていました。
他にも様々な事実があると思いますが、
突然発症して緊急入院などということは、
当然ながら避けられたら良いことでしょう。
この疾病を根絶するために、
対策が必要であるように思います。