インドへのビザ申請、大学訪問からチェンナイ市内巡り

 2020年初めの出張で1月上旬に行ってきた南インド。短期でも入国するにはビザ申請が必要だったのですが、インターネットでできると聞いて安心じてしまい、申請が直前になってしまいました。
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●インドへのe-VISA申請
 ネットで事前に取得できるe-VISAは、入国の4日より前に手続きが必要。ですが、審査が厳しいという話もありかなり余裕を持って申請すべきでした。首尾良く通れば、申請24時間以内に審査結果の通知メールが来るようですが。
 申請をしてみると、パキスタンとの関係を問う質問を多く受けます。インドとパキスタン核兵器開発を誇示し合い、経済制裁を受けたのがつい20年ほど前(1998~2001年)だったことを再認識させられます。

 e-VISA申請のときにアップロードする顔写真は、白背景のものを用意すべきということになっていますが、今回私は水色(薄青)背景の写真でもすんなりパスできました。今回申請の必要を思い出して手続きしたのが渡航4日前の大晦日だったので、これは正直助かりました。申請時に写真をアップロードする所で「white or light colored background」の写真をと記述があったので、それを信じて救われた形に。
 しかし、本当は余裕を持って背景白の写真を準備した方がいいのでしょう。写真の問題なんかで申請が受理されず、申請料金を二度支払うことになってもつまらないので。そういえば、2015年にブラジルに行ったときも、ビザ用の写真はパスポートの写真と違い白背景でした。

 実際には、インドに入国する空港でもビザを取得できるようです(アライバルビザ)。が、夜に到着するときなどは空港をできるだけ早く通過したいので、e-VISAをちゃんと通しておきたいところです。

<この辺りのページが参考になりました。>
インド観光ビザのe-VISAオンライン申請手順(World Surf Travel、2018年6月)
実際に行ってきました! インド アライバルビザ(2018年12月)
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●時差:日本-3.5時間
●日出: 6時30~40分すぎ(1月上旬)
●通貨:インドルピー(1ルピー=1.5~1.7円)

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 さて、バンガロールでの学会で講演しての翌朝に向かったチェンナイ。訪問したのはSRM Institute of Science and Technologyという私立大学で、民間企業の資本を半分近く入れつつ産業と隣り合わせでの工学教育研究を目指している面白い大学でした。大学ができたのが1985年で今年35周年ほどと若いものの、学部長や学科長もキャラクターが明瞭で活気のある雰囲気がありました。

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 ここでセミナーをした日は大学隣接のホテルに泊まり、その翌朝にも見られたのは、

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 美しいキャンパス。街中と違い、キャンパスの端にある池の周りはジョギングをしている人も少しいました。この日がインドで3日目の朝。もう帰る日でしたが、ようやく少し自由時間ができたところでキャンパスを出て、思い切って歩道のない幹線道路へ景色を見に行きました。

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 さらに今回のインド最後の半日に、チェンナイの街中を見に市内へ。郊外にあるメジャーな観光地でなく「街の日常をもっと知りたい」とリクエストしていたところ、文化に造詣のあるドライバーが良い感じに街を紹介してくれました。

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 花を編んで作られる吊るし飾り。日常の飾りや祝い事に使うほか、寺院にお詣りするときにも重要な役割を担うようです。

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 食材が並ぶマーケット。色とりどりの野菜や果実、そしてチェンナイがベンガル湾に面する街とあって魚も。南インドの食の豊かさを実感できる場所です。

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 驚いたのは赤いバナナ。日本に来ているバナナはほとんどがフィリピンからものだが、それがバナナのすべてではないということ。「食べてみるか?」の問いに「Yes!」と即答しいただきましたが、甘味が濃く美味なバナナでした。

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 そして街の中心にある寺院「Shri Dhenupureeswarar Temple」。建立以来1500年以上の歴史があり、今は政府公認として援助のある寺院ですが、まさに地域の人たちのための寺院で観光の要素はナシ。お祓いをしてくれた住職も「この寺院に来れる他の国からの訪問者は選ばれた人だけだ。今年が幸せなものになるに違いない」と言ってくれました。ここに案内してくれた仲間に感謝。

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 寺院で祈祷を授かった印に、額に紅。シンガポールで散策した小さなインドとまったく違う、リアルインディアを満喫できました。

 もう一つ立ち寄ったのは、チェンナイ市内のビーチ近くにあるTara Booksのお店。アトリエの見学もさせてもらえて制作現場の雰囲気に浸れました。「ハンドメイド」の世界が注目されているお店。置かれた書籍では、ゾウなどを主題に「対象を見て感じて、絵をデザインし、自由にデッサンすること」の例を示してくれる本が面白かったです。
 ただ今回は、英文での説明(大きな文字での簡単なものですが)がうちの小さい人たちには難しいかなと思い、説明なしでのカードを買ってみました。

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 初めてのインドは、3日間の滞在の中で2つの講演とタイトスケジュールながらも楽しんで来れました。驚いたのは、帰国翌日の実験(@理科大野田キャンパス)で偶然会ったポスドクさんが、バンガロール出身、チェンナイの大学卒業の人だったこと。

 次にまたインドに行く機会があったら、もう少しゆっくり滞在できたらいいなと思います。