「小江戸」川越小旅行~本丸屋敷に時の鐘

 この前の日曜日に7歳の人の希望で、日帰り半日で川越に行ってきました。駅から少し離れた旧市街に足を伸ばしたのは初めてでしたが、聞いていた以上に小さな通りに風情があって良い所でした。

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 今回の一番の目当ては、"川越城跡" の本丸屋敷。

 近くに山や川はなく、地形的に防御に有利な場所ではなさそうですが、江戸時代に徳川氏がここを、江戸につながる街道上重要な地点として、譜代大名を住まわせたことで発展したのだそうです。

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 塀や屋根の瓦にも三葉葵。徳川家康が同家の威厳を知らしめるために、他家での使用を厳しく禁じた「葵」の紋、しかも徳川葵と呼ばれる三葉葵が入っていることが、ここの特別さを示しています。

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 広間には襖でなく杉戸。そこに描かれている松と陽の絵。いつ頃描かれたものなのでしょう。紙でなく木の戸の雰囲気が独特で、見応えがありました。

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 玄関を入ってすぐの廊下。ここは客人を入れるため、天井は高く、足元には欅(ケヤキ)。ケヤキの硬くて滑らかな足触りも、特別な感じを醸し出します。7歳の人には、畳の足触りも珍しく気持ちが良かったようで感激していました。

 この屋敷は入場料も安いとあって、短い時間に多くの人が中を見学していました。うちは7歳の人とゆっくり見学していたので、何人もに抜かれていきましたが。

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 ここに川越駅から行くまでの道は、大変に混んでいました。屋敷近くの博物館の前の道も慢性的に渋滞のようで、目的地がすぐそこに見えてもなかなか着きません。
 今回うちは、電車で昼寝から起きたばかりの7歳の人がゆっくり休むのに良い時間にはなりましたが。

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 札の辻から仲町まで「蔵造りの町並み」の通りも、車は大渋滞。ここは、歩いて町を楽しむ観光客も多い所です。他の町であれば、休日だけでも一般車両の通行を制限してもよさそうな通り。そうできない理由があるのでしょうけれど。
 しかしもう少し車の流れを良くする、もっと言うと、地元の人が日常生活での移動の時間を読めるようにする町のつくりにできないものなのかなぁ、とも感じてしまいました。

 川越は他国からの観光客も見られ、大通りへの人の出も盛んでとても人気の町のようです。なので、だからこそ、「小江戸」の町並みが保存されている通りの雰囲気と生活道路の利便性とを、もっとうまく両立させる変化がないものかと考えさせられるのです。

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 よく「川越」の広告で見る、「時の鐘」。青空にもよく映えて、足元の景色も含めて期待を裏切らない姿で、7歳の人も喜んでいました。

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 本丸屋敷の西側、屋敷と "蔵造り" の通りとの間に残る、中ノ門堀。そのつくりと説明も興味深いものでした。「傾斜の勾配が30°と60°」という説明に食いついていた7歳の人は、今日学校で初めて三角定規を使ったようで、前日には嬉しそうに三角定規セットを準備していました。

 今はちょうど川越駅前の工事をしてもいたので、また時間を置いて来てその変化を見てみたいと思います。